2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592385
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
杉田 典子 Niigata University, 医歯学系, 助教 (30313547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 朗 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (30293228)
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Keywords | 歯周病 / 産科学 / ゲノム / 遺伝子型 / サイトカイン |
Research Abstract |
近年、妊婦の歯周病と低体重児早産が関連性を示すという報告が多数あがっているが、否定的な報告もある。本研究では、日本人妊婦における歯周病と早産の関連を調べた。 まずはじめに妊娠14週以前の母体血清について抗Porphyromonas gingivalis 40-kDa OMP IgG1抗体価およびTNF-α濃度をELISA法にて、また、CRPをラテックス免疫比濁法にて測定したところ、正期産群と比較して早産群の抗Porphyromonas gingivalis 40-kDa OMP IgG1抗体価は、低い傾向があった。また、絨毛膜羊膜炎を認めた早産症例では、正期産群および絨毛膜羊膜炎を認めないか経度の場合と比較して同抗体価が、有意に低かった。血清TNF-α濃度は早産群で正期産群より有意に高かった。CRP濃度についても有意に高い結果を示した。これらは、妊娠初期に歯周病原細菌が存在しかつ母体の抗体産生が低い場合にサイトカイン産生を介して早産を誘発する可能性を示唆している可能性がある。この結果は平成19年春季日本歯周病学会および国際歯科研究学会ヨーロッパ部会(ギリシャにて開催)で発表した。 次いで、妊娠予後を悪化させる主要な要因のひとつである妊娠高血圧症候群と、母体の歯周病の有無および口腔内の歯周病原細菌との関連を調べた。その結果、妊娠高血圧ではない妊婦群に比較して、早発型の妊娠高血圧の妊婦ではPrevotella intermediaおよびPorphyromonas gingivalisの数が有意に多かった。この成果は平成19年秋季日本歯周病学会にて発表した。
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Research Products
(3 results)