2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病治療は内臓脂肪および脂肪肝を改善するか:腹部CTによる検討
Project/Area Number |
19592390
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
園木 一男 Kyushu Dental College, 歯学部, 助教 (50316155)
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Keywords | 歯周病 / 内臓脂肪 / 腹部CT / アディポサイトカイン / 酸化ストレスマーカー / 歯周病治療 |
Research Abstract |
歯周病と内臓脂肪および脂肪肝との関係を明らかにするのが目的である。そのために歯周病治療前後で腹部CT撮影を行い、歯周病治療により歯周病が改善した場合、内臓脂肪面積または肝臓のCT値が変化するのかを検討する。また腹部CT撮影と同時に空腹時採血を施行し、肝機能、内臓脂肪産生のアディポサイトカイン(アディポネクチン、レプチン)、酸化ストレスマーカー(過酸化脂質)を測定し、歯周病と内臓脂肪および脂肪肝との関係を血液生化学的に解析する。平成19年度より当院歯周病科で患者の登録を開始し、現在14名の登録を完了した。歯周病評価終了後、内科で問診、血圧・ウェスト周囲径などの測定を含む診察、採血を行い、放射線科で腹部CT撮影を行なう。その後歯周病初期治療を開始。歯周病治療終了後すみやかに再度、腹部CTおよび空腹時採血行なう。平成19年度より3年間で20名〜30名の対象者を目標とする。 歯周病と肥満、高脂血症、糖尿病との関係を示した報告は多数みられるが、歯周病と内臓脂肪との関係において腹部CTで直接内臓脂肪を測定する研究は、世界でも初めてである。また肝臓が脂質代謝や糖代謝を行う重要な臓器であり、歯周病患者にこういった異常が多いことを考えると今後追究していく必要性がある。今回、腹部CTを用いた検索を行い、同時に血液中の肝機能、代謝、酸化ストレスを評価することにより、歯周病治療に伴う変化を捉えることができれば、内臓脂肪や肝臓の面から歯周病の全身に与える病原性を明らかにすることができる。
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