2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592398
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
堂前 尚親 Osaka Dental University, 歯学部, 教授 (60115889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 雅俊 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (00067117)
神原 正樹 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (90103085)
長野 豊 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80228048)
宮前 雅見 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20298821)
三宅 達郎 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (40200141)
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Keywords | 歯周病 / メタボリック シンドローム / シグナル伝達 / 歯学 / 内科 |
Research Abstract |
(1)歯周病の重症度と虚血性心疾患との双方向性発症関係を検討するため、動脈硬化の危険因子と歯周状態との関連を、平成19年度および平成20年度大阪歯科大学教職員健康診断の検診結果を用いて検討した。検診受診者のうち,同意が得られた40歳以上の者209名(男性151名,女性58名)を対象者とした。CPI最大値がOの正常者群(n=57)とO以外の有所見者群(n=152)を比較すると、有所見者は男性に多く、年齢、血圧、体重、尿酸、γGTP、TG、LDL-C/HDL-C比が有所見者群で有意に高かった。一方、我々の検討では、pro-inflammatory risk markerとして多々報告されている高感度CRPには両群間に有意差が見られず、またBMIや糖尿病関連因子(FBS、Hb_<AIC>、IRI)にも有意差を認めなかった。またELISA法で測定した血清アディポネクチン濃度は、女性の有所見者群で総量および高分子量分画が有意に高値であった。また、対象者の歯周状態は、加齢や性差のほかγGTPおよび脂質データとの相関も見られた。(2)歯周病の発症・進展機序の解明のため、炎症病変におけるNK細胞の浸潤機構を検討した。NK細胞はCXCL12刺激によりI型コラーゲンを浸潤し、この浸潤にはα2-IntegrinおよびMMP-1のNK細胞膜上の凝集と、MMP依存性のコラーゲン分解能が関与する可能性を示唆する結果を得た。(3)歯周病における骨組織吸収機序の解明のため、RAW264細胞の破骨細胞への分化機構を検討した。RNKL刺激による破骨細胞の分化にはp38MAPKを介してMMP-9の発現が関与することが示唆された。また、一酸化窒素(NO)が破骨細胞の分化を促進することを解明し、その機序として、p38の活性化およびERKの阻害が関与することを示唆する結果を得た。
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