2008 Fiscal Year Annual Research Report
学童に対するリスク診断に基づく歯肉炎予防管理プログラムの構築
Project/Area Number |
19592402
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐久間 汐子 Niigata University, 医歯学総合病院, 講師 (00018756)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葭原 明弘 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50201033)
|
Keywords | 歯肉炎 / 学校歯科保健 / スクリーニング指標 / 歯科保健教育・指導 / 自己管理スキル / 質問紙調査 |
Research Abstract |
実施経過 ・4月,予防プログラム実施2ヵ月後調査(対象児童:6年生78名):調査内容はべースライン調査に準ずる。・7月,第86回国際歯科研究学会(トロント・カナダ)にて発表 ・11月,6年生:10ヵ月後調査(評価終了)、5年生:同意者(率)83人(95%):べースライン調査 ・12月〜1月 5年生のクラス別平均自己管理スキル・スコアを算定、クラス別管理プログラムの決定、ハイリスク児童(昨年度と同じ指標による)の選定。・2月,指導教材DVDの視聴、クラス別の3種類の管理プログラムの実施。 ・歯ブラシ・デンタルフロスの月1回の配布(期間:2月〜11月、フロスは切れた段階で追加配布) 現在までの結果および考察 視聴覚教材の視聴に加え、クラス別の予防管理プログラム-対照(C)、ハイリスク児のみ対象(HR)、クラス全員を対象(A)-の実施2ヵ月後、10ヵ月後の歯肉所見、知識の習得、保健行動の改善状況について評価した。(1)クラス(プログラム)間の比較:歯肉所見において、PBI≧1以上の平均部位数は、C組を除き改善傾向にあり、10ヵ月後ではクラス間に有意な差が認められた。また、フロスの使用状況は、全クラスで2ヵ月後良好な行動へと改善がみられたが、10ヵ月後も良好な習慣を維持していたのはHR組であった。歯肉炎予防における歯みがきの有効性について理解不足があった児童の割合は、C、HR組の約10%に対しA組では28%と高かった。(2)HR組のHigh-Risk児童とLow-Risk児童での比較:歯肉所見は、管理を受けたHigh-Risk児童でPBI、PDともに有意な改善を示し、Low-Risk児童との間の有意差は認められなくなった。 視聴覚教材による教育に加え、実践指導の必要性が示唆され、全員一律に行うよりも、High-Risk児童に集中的に実施した方が、指導効果が高いことが示唆された。
|
Research Products
(1 results)