2008 Fiscal Year Annual Research Report
医療シミュレーション教育支援のための資源バンクの構築
Project/Area Number |
19592404
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉田 登志子 Okayama University, 医療教育統合開発センター, 助教 (10304320)
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Keywords | 模擬患者 / 養成プログラム / シミュレーション |
Research Abstract |
平成20年度は19年度に引き続き、模擬患者養成講座を実施した。昨年度より実施している講座のプログラムは大きく以下の6つのテーマ;模擬患者が求めれている背景、対人コミュニケーション、ロールプレイ、標準模擬患者、模擬患者、フィードバック、から成り立っている。そのうちロールプレイ、標準模擬患者、模擬患者は医科編と歯科編がそれぞれ別に実施されているため、全プログラムは計9回、各約2時間半で構成されている。平成20年度の受講者は12名であり、その内6名が全9回すべてのプログラムを終了した。 昨年の平成19年度の受講者も含のて、少なくともこの養成講座の要である対人コミュニケーション、ロールプレイ、標準模擬患者、模擬患者、フィードバックの5回のプログラムを終了した受講者を対象として、受講者の演技の正確性とフィードバック技能をプログラムの前半と終了時とで比較をした。対象者は19年度、20年度を合わせて24名である。 演技(応答)の正確性は歯科医師役の質問に対して、返答すべき正しい応答がなされているか否かの割合を算出した。また、フィードバックの技能は記述されたフィードバックが望ましいものであるか否かの割合を算出した。模擬患者養成プログラムの前半と終了時においてそれらの割合をWilcoxon検定を用いて比較した。その結果、演技の正確性は75.0%から79.4%へ、望ましいフィードバックも70.1%から80.0%と増加した。しかしながら、演技の正確性、ならびに望ましいフィードバックにおいても有意差を認めなかった。平成21年度も引き続き模擬患者養成講座を開講し、対象者を増やし検討をする予定である。 また、シミュレーション教育に必要な物的資源であるSPシナリオ、エックス線写真、ならびに口腔内写真の開発、収集に着手した。さらに昨年開発した物的資源のためのソフトを改良した。
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