2007 Fiscal Year Annual Research Report
口腔自然免疫システムにおける歯周病原性細菌感染防御機構の検討
Project/Area Number |
19592410
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Research Institution | Ohu University |
Principal Investigator |
廣瀬 公治 Ohu University, 歯学部, 教授 (10218836)
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Keywords | 歯学 / 感染症 / 細菌 / 免疫学 / 歯周病 |
Research Abstract |
歯周疾患の感受性を左右するものとして、口腔粘膜における自然免疫が注目されるようになってきた。口腔の自然免疫の機能を掌る物質のひとつとして、カテリシジンファミリーの抗菌ペプチドであるCAP18/LL37がある。このCAP18/LL37は、好中球はもとより口腔上皮細胞から産生されることが示されており、ヒトの自然免疫系における口腔感染防御機構に強く関与していることが示唆されている。歯周疾患感受性の個体差が自然免疫に由来するのではないかとの仮説のもと、ヒト口腔上皮系細胞を用い検討を行った。その結果、平成19年度において、脂溶性ビタミンの一種であるレチノール(トランス)が強力なインデューサーであることを見い出した。このことは、適度なビタミンA摂取や、歯磨剤へのビタミンA配合が歯周病予防のひとつの方策になる可能性を示唆するものであり、近年注目されている食育と口腔保健との密接な関連を提示する根拠となるものとして興味ある。
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Research Products
(3 results)