2007 Fiscal Year Annual Research Report
LAMP法を用いた歯髄・歯石DNAからの血液型判定
Project/Area Number |
19592415
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
堤 博文 Nihon University, 歯学部, 講師 (30188594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小室 歳信 日本大学, 歯学部, 教授 (50139200)
向山 レイ 日本大学, 歯学部, 講師 (40059902)
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Keywords | LAMP法 / MN式血液遺伝子型判定 / 歯髄DNA |
Research Abstract |
LAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification)法は等温条件下で連続的にDNAを増幅し、その際に生じる大量のピロリン酸マグネシウムが反応液を白く濁らせることで肉眼的にも判定することができる手法である。今回は、この手法を用いて、歯髄DNAを試料としてMN式血液遺伝子型判定への応用を試みた。 アニーリング温度の濁度検出への影響について検討したところ、アニーリング温度が62℃の場合、M型プライマーではN型とMN型の試料において42分前後で白濁を認めた。一方、N型プライマーではM型に比べ若干時間が遅く、50分前後で認められた。しかし、M型試料の中で65分以上経過するとN型プライマーに非特異的に反応するサンプルが認められた。つぎにアニーリング温度を63℃の場合、M型プライマーではM型とMN型の試料において50分前後で白濁を認めた。一方、N型プライマーでは62℃と同様にM型に比べ時間が遅く、56分前後に認められた。しかし、62℃の場合と同様にM型試料の中でN型プライマーに非特異的に反応する試料が65分以降に認められた。 そこで、アニーリング温度を63.5℃で検討したところ、65分以上で認められた非特異的反応は消失した。 以上のことから、歯髄DNAを試料として型検査を行う場合のアニーリング温度を63.5℃に設定したところ、M型プライマーでは平均53分、N型プライマーでは平均60分の増幅時間でそれぞれ白濁し、型判定は可能であった。M型、N型およびMN型試料において反応時間を比較すると、M型試料が短時間で検出される傾向が認められた。つぎに、検査時間の短縮を目的に、M型およびN型プライマーにLoopプライマーを設計して検討したところ、いずれも30分以内で型判定することを可能にした。
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