2007 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣及び全身の健康状態と歯周病に関する疫学的研究
Project/Area Number |
19592418
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
柳沢 茂 Matsumoto Dental University, 総合歯科医学研究所, 教授 (20134942)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中根 卓 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (70164241)
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Keywords | 歯周病 / 生活習慣 / 健康状態 / ロジスティック回帰分析 / ストレス / 疫学 |
Research Abstract |
どのような生活習慣が歯周病罹患に影響を与えるか明らかにし、進行抑制に資することを目的に平成19年度は以下の研究を行った。 【調査方法】長野県健康づくり事業団伊那健康センターを訪れた約6千人を対象に1)食生活習慣2)運動習慣3)口腔清掃4)ストレスについて質問票にて調査した。特に食事の"質問紙項目"はビタミン・塩分・Ca・野菜・果実・大豆・乳製品摂取を半定量できるよう配慮した。 全身状態を反映する検査として、血色素、血圧、血糖、コレステロール、C反応性タンパク、骨密度測定を実施した。そしてこれらの生活習慣に基づくデータから生活習慣病の一つである"歯周病"の状態を予測できるかどうか検討を行った。 歯周病罹患はCPIを用い、約2千人(2006年7月〜翌2月)のデータを抽出し、最大コードが3又は4の者を"進行した歯周病"とした。そして"進行した歯周病"を目的変数、"質問紙項目"を独立変数としたロジスティック回帰分析を行って歯周病のリスク要因を検討した。 【結果】 1.歯周疾患は、男性でCPI最大コード値が有意に高く(p<0.01)、女性に比べて進行した歯周病が多い傾向にある。また、喫煙習慣のある者に"進行した歯周病"が多い(p<0.01)。 さらに体格指数であるBMI値が高い者に"進行した歯周病"が多くなる傾向が認められた。 2.既往・現病歴を持つ者は、喫煙習慣が"進行した歯周病"の高リスクとなる。一方、日常生活でストレスが少ない者:すなわち質問紙調査に"一晩で疲れがとれる""ゆとりがある"と回答した者は"歯磨き回数"を含めオッズ比が1以下でリスク低減因子となることが示された。 3.特記すべき既往歴のない者では、大豆・乳製品を多く摂取する者でストレスが少ないと回答した場合に"歯磨き回数"を含めオッズ比が1以下でリスク低減因子となることが示された。 なお現在、残存歯数との相関について検討中である。
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Research Products
(1 results)