2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592427
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐伯 由香 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (70211927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 孝泰 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40214613)
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Keywords | 睡眠 / 眠りSCAN / 睡眠指標 / 芳香療法 |
Research Abstract |
本研究の目的は入眠を促し、質の高い睡眠を提供するためにどのようなケアが効果的か科学的に検証することである。本年度は、睡眠の評価を新しく開発された「眠りSCAN」を用いて行った。50歳女性と75歳女性において2週間測定し比較した結果、在床時間ならびに寝つきまでの時間は75歳女性のほうが長かった。さらに睡眠中の活動量も13.9(50歳)に対して31.3(75歳)と高く、覚醒回数が多いことを示している。そのため熟眠率も75歳では90.9%(50歳96.1)と低い結果が得られた。睡眠研究で国際的に広く用いられているActigraphyは腕時計型のため、24時間装着していなくてはならず、そのこと自体が睡眠や日常生活に影響する可能性がある。しかし、この眠りSCANはマットレスの下に設置するタイプで、睡眠中気にならないことに加え、Actigraphyと高い一致率で睡眠と覚醒の判別が可能であることが検証されていることから、睡眠評価に十分使用できると考えられる。身体に電極を装着するなど煩わしい手続きがなく、特に高齢者などには適していると考えられる。 また、睡眠を促す方法として、芳香療法の自律神経機能に及ぼす影響を調べた。精油のベルガモットの香りを嗅ぐと心拍数の低下が観察された。このことは副交感神経系が優位になったことを示し、睡眠導入には適している香りであることが示唆された。
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