2008 Fiscal Year Annual Research Report
看護学生の段階別コミュニケーション能力評価尺度・教育プログラムの開発
Project/Area Number |
19592435
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
上野 栄一 University of Fukui, 医学部, 教授 (60262507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 智子 福井大学, 医学部, 教授 (60303369)
上原 佳子 福井大学, 医学部, 講師 (50297404)
上木 礼子 福井大学, 医学部, 助教 (80401959)
佐々木 百恵 福井大学, 医学部, 助教 (00422668)
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Keywords | 看護学生 / コミュニケーションスキル / 評価尺度 / 教育プログラム |
Research Abstract |
本研究では、看護学生の段階別コミュニケーション能力評価尺度の開発および教育プログラムの開発を行った。平成19年度の研究は、質問項目の抽出のために、5つの総合病院(1道3県)に勤める看護師合計850人を対象に「看護学生に求めるコミュニケーション能力」について調査した。内441名の回答があり、有効回答の得られた426名を対象とした。次に、尺度原案作成後、3つの看護系大学の看護学生710名を対象に質問紙原案を配布し有効回答の得られた372名分を分析対象とした(調査期間:平成19年9月〜平成20年10月)。尺度原案の作成にあたっては、演繹的手法並びに帰納法的手法の両方を用いて項目を抽出した。スーパーバイザーは8名とした。本研究の実施にあたり、本学医学部倫理審査委員会の承認(第192号)を得た。結果、帰納法的手法及び演繹的手法により全部で178項目抽出された。平成20年度は尺度原案を基に、相関係数、IT分析、尖度・歪度によって項目を精選、選別し、最終的に42項目が抽出された。因子分析の結果、第1因子『積極的傾聴』(12項目)、第2因子『アサーション』(6項目)、第3因子『音響学的配慮』(5項目)、第4因子『係わり』(5項目)、第5因子『人間尊重』(3項目)、第6因子『観察』(3項目)、第7因子『感情コントロール』(3項目)、第8因子『フォーカシング』(2項目)、第9因子『言語化』(2項目)が抽出された。全体の累積寄与率は、58.62、α係数は、全体で0.939であった。次に、各学年の因子毎のコミュニケーション能力を評価した後、授業プログラム案を開発し各学年約50名のコントロール群、講義群、ビデオ学習群、ロールプレイ群、小グループ群での授業を実施し、プログラム検証後、学習タイプ毎の教育プログラムを開発した。本尺度および教育プログラムは今後、看護教育への活用および臨床での新人看護師の研修への利用が期待できる。
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