2007 Fiscal Year Annual Research Report
手術部位感染を引き起こす要因と看護ケアとの関係に関する研究
Project/Area Number |
19592442
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
山田 奈緒美 Saitama Prefectural University, 保健医療福祉学部, 講師 (20437445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 陳止 神戸大学, 医学部, 准教授 (80071398)
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Keywords | SSIサーベランス / 創傷管理 / スキンケア / 創傷被服材 / 消化器外科 |
Research Abstract |
当該年度の研究においては、まず、平成18年度に実施した研究結果の再検討を行い、この結果から、研究方法の妥当性についての検証を行った。その結果、使用した皮膚測定機器の一部か皮膚の角層機能の評価を行うのに信頼性が低いことが指摘された。これはは、対象者の年齢および、創傷被服材の基材が皮膚に及ぼす影響をデータとして捉えきれないことから、スキンケアの具体的予防対策に影郷を及ぼすものと考えた。よって、他機器についての信頼性、妥当性の検証を文献をもとにさらに深め、研究協力者とともに測定機器についての講習および演習の実施を行った。このことは、次年度調査の実施を行う際に、信頼性、妥当性の高いデータが得られることにもつながり、意義のあるものとなった。次に、健常者である研究代表者1名および協力者3名の計4名を対象とし、研究方法の検討および創傷被服材の貼付が健常皮膚に及ぼす影響を確認する目的でプレテストの実施を行った。その結果、A群ポリウレタンフィルム群(以下A群)、B群ハイドロコロイドドレッシング群(以下B郡)ともに、創傷被服材貼付部位の健常皮膚は、貼付外の健常皮膚と比較して、皮膚生理機能に高い値が示されていた。また、各創傷被服材貼付内においての比較では有意的な差は認められなかった。しかし、B群では創傷被服材がケル化し、皮膚から剥離されていることが認められた。このことから、対象者の活動性と創傷被服材の素材が関与していることを推測し、対象者の生活に合わせた創傷被服材の選択がSSSIの発生に影響を及ぼすことが推測された。今後、細菌調査を加え、さらに検証していくことが重要である。(675文字)
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