2009 Fiscal Year Annual Research Report
客観的臨床能力試験(OSCE)による卒業時看護技術到達度評価に向けた教授法の検証
Project/Area Number |
19592447
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
樋之津 淳子 Sapporo City University, 看護学部, 教授 (90230656)
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Keywords | 看護学 / 看護技術 / 到達度評価 / 看護実践能力 / 臨床技能評価 / OSCE |
Research Abstract |
平成21年度は、以下の通り、本学4年間の学年別到達目標を明確にし、これらに準拠した看護実践能力育成に向けた客観的臨床能力試験(OSCE)を1~4年次生にそれぞれ実施した。 1. 本学4年間の学士課程における「看護実践能力の育成の充実に向けた大学卒業時の到達目標」を一般目標と行動目標に分けて各学年別に明確にした。さらに、育成される看護実践能力の技術項目についても同様にどの学年で修得するのかを明示し、全学生に公開した。 2. 1~4年次生に対してそれぞれ学年末にOSCEを実施し、学年ごとの実践能力到達度を評価した。OSCEの課題は、到達目標や教授内容との整合性を確認した上で作成した。また、OSCE実施に不可欠な模擬患者養成を行い、シナリオにそったトレーニングを実施した。 3. OSCE評価結果は、次年度の課題作成や各専門領域における演習等の教授内容・方法に反映されるよう、継続的に検証作業を行う。とくに各専門領域の科目でどの看護技術項目が教授されるかについてマッピングを行った。 4. 終了後の学生インタビューとアンケート、教員対象のアンケート調査から、学生にとってOSCEの実施は模擬患者や評価者からのフィードバック、ならびに試験当日中に返却される評価表や総評は学生の学修効果やさらなる学修の動機付けとなっていた。しかし、4日間全教員が従事する運営上の問題も明らかになってきた。 5. 今後、4年間の学士課程のカリキュラムとOSCEによる看護実践能力評価について検証し、新たな看護学技術教育に向けた提言を行い、公開する。引き続き、1~4年次のOSCEを継続して実施する。
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