2007 Fiscal Year Annual Research Report
臨床に根ざした筋肉内注射技術の科学の根拠に関する研究
Project/Area Number |
19592449
|
Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
菊池 和子 Iwate Prefectural University, 看護学部, 教授 (10305253)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 有里 岩手県立大学, 看護学部, 講師 (80305268)
石田 陽子 岩手県立大学, 看護学部, 助教 (60322335)
小山 奈都子 岩手県立大学, 看護学部, 助教 (40347191)
|
Keywords | 筋肉内注射技術 / 臨床知 / EBN |
Research Abstract |
1.三角筋部筋肉内注射技術の臨床知(実践知)を明らかにすることを目的とした。調査の同意を得た病院の看護師6名が、三角筋部筋肉内注射モデルを装着した研究者の注射モデルに筋肉内注射を施行。同意を得て録画し、7項目の観点から分析した。その結果、(1)注射部位は肩峰3横指下部よりやや下方を選択(2)注射部位の皮下組織厚は4名が指で押して弾力を確認(3)注射器は上からや下から把持が5名で、筆を持つように把持が1名(4)注射針の刺入角度は90度が2名,60〜70度が4名(5)多くが左手で注射部位を摘みあげた状態で右手の第5指で血液の逆流を確認し、第1指で薬液を注入。2名は注射部位を摘んだ状態から指をずらして針基を固定、1名は注射部位を摘んでいた左手を離し、左手で下から固定(6)5名は注射終了後左手に把持していたアルコール綿で圧迫。(7)6名中5名は、注射針刺入後はぶれはなかった。今回対象とした看護師の多くが行っていた手技は、注射部位を終了まで摘みあげ、片手で注射が行えるように注射器の持ち方を工夫し、注射針がぶれないように血液の逆流を確かめ、薬液を注入する技術であった。注射部位はやや下方を選択していたが、注射針を60〜70度で刺入すると、筋肉内の到達点が肩峰3横指下部の位置に相当すると推測される。注射器を固定する手のために薬液注入時、刺入部がみえない例があり、刺入部の観察ができるような工夫が必要である。注射針刺入後に針がぶれた例が1例あった。今後例数を増やし、課題を踏まえ臨床知をより詳細に明らかにし、理論知と結びつける必要がある。 前年度までに実施した科学的根拠に基づく安全な筋肉内注射技術に関する研究成果の発表を2箇所の病院で行った。その際に、50名の看護師に注射モデルに筋肉内注射を実施してもらい、同意を得て録画した。今後臨床知を分析予定である。 2.筋肉内注射における解剖学的知見について専門家より助言を得た。
|
Research Products
(1 results)