2008 Fiscal Year Annual Research Report
臨床に根ざした筋肉内注射技術の科学的根拠に関する研究
Project/Area Number |
19592449
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
菊池 和子 Iwate Prefectural University, 看護学部, 教授 (10305253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 有里 岩手県立大学, 看護学部, 講師 (80305268)
石田 陽子 山形大学, 看護学部, 助教 (60322335)
小山 奈都子 岩手県立大学, 看護学部, 助教 (40347191)
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Keywords | 筋肉内注射技術 / 実践知 / EBN |
Research Abstract |
看護師の行う筋肉内注射技術の実践知を明らかにし、注射針の刺入深度の我々の調査から構築した皮下組織厚のアセスメント法も適用しながら、臨床知の科学的根拠を明らかにすること、根拠に基づく筋肉内注射技術の臨床知を普及することを目的とした。今年度は、三角筋部筋肉内注射技術を分析し、実践知を明らかにした。調査対象は、3箇所の病院の看護師41名。調査方法は、普段行っている方法で三角筋部筋肉内注射モデルを装着した対象者の注射モデルに筋肉内注射を実施してもらい、同意を得て録画し、その動作を分析し、以下の結論を得た。 1.看護師にみられた実践知は、注射実施中注射部位を摘みあげた状態で、注射器を片手で操作し、速やかに注射器の操作ができるように工夫した技術であった。2.注射部位の皮下組織厚アセスメントはほとんど実施されていない。3.注射器を固定する場合は注射部位を観察できるようにする必要がある。4.注射針刺入後に針がぶれる例が半数に及んでいた。5.注射器を固定する際の看護師の指が患者の皮膚に固定されるような手技で、またアルコール綿は看護師が右利きであれば左手に把持していることが必要と考えられる。6.注射実施中の薬剤の注入が困難な場合は、針基を確実に固定して注射する方法が必要と考えられる。 以上の成果及びこれまで実施した筋肉内注射部位の注射針刺入深度の研究成果を踏まえて、看護基礎教育で使用することを目的とした根拠に基づく筋肉内注射技術のDVDを作成した。今後このDVDを活用し、看護基礎教育に生かすと共に、臨床の看護師の研修会等で使用して、評価を行っていきたい。
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