2007 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄損傷者への医療チーム協働による褥瘡予防プログラムの構築
Project/Area Number |
19592457
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
坂本 雅代 Kochi University, 教育研究部医療学系, 教授 (80290360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神戸 美輪子 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 講師 (70300316)
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Keywords | 脊髄損傷者 / 褥瘡 / 褥瘡予防 / 医療者 / 褥瘡予防プログラム |
Research Abstract |
1.研究目的及び方法 目的は、脊髄損傷者に対する褥瘡予防に向けた医療者の取り組みの実態を明らかにし、脊髄損傷者の自己管理に必要な知識や技術について実践並びに指導プログラムを見直し、新たな指導プログラムとして構築することである。19年度は、医療者がら褥瘡予防に向けた実践や指導の実際を明らかにするため、面接調査をする。 2.研究結果およびまとめ 研究対象者は17名であり、その背景は年齢が25歳から52歳で平均年齢は36.1歳であり、職種は医師、看護師、訓練士、ソーシャルワーカー、管理栄養士で、実務経験は2年から30年で、平均実務年数は12.8年であった。 実践並びに指導内容では、受傷直後の急性期は骨傷部安静が優先され体動規制が加わることから、圧迫回避に向けた体位変換や体圧分散寝具の活用、皮膚湿潤への予防ケアが中心に実践されていた。訓練期ではベッド上から車いすへと生活が変化するため、移動や座位姿勢による摩擦や圧迫などの褥瘡危険因子が見られることから、車いすの適合性を見極め、除圧動作や皮膚観察、姿勢保持など、運動機能との関連で見つめるとともに、褥瘡予防への自己管理に向けた指導が実践されていた。退院準備期では、病院外生活における褥瘡危険因于を事前訪問にて把握し、その準備訓練の実施や褥瘡予防に必要な生活用具を資源活用にて準備したり、褥瘡防並ひに傷の手当法が家族に指導されていた。褥瘡発症者へは、褥瘡発症原因を生活や動作から追究し、その改善に向け指導をするとともに、本人の日頃の意識が褥瘡予防の自己管理に影響することから、障害や褥瘡への受け止め方を明らかにし、本人の気持ちが前向きとなるような働きかけが実践されていた。 20年度は、19年度に得られた結果をもとに、健康段階別職種別に内容を構成し、その内容についいて脊髄損傷者の褥瘡予防に長年携わった経験者から、内容の妥当性について意見を聴き、褥瘡予防プログラムとして構築する予定である。
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