2008 Fiscal Year Annual Research Report
小児病棟における感染性胃腸炎の院内感染予防ガイドラインの作成に関する研究
Project/Area Number |
19592458
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
秋原 志穂 Osaka Prefecture University, 看護学部, 准教授 (30337042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 美由紀 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70327451)
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Keywords | 感染性胃腸炎 / ロタウイルス / ノロウイルス / 小児病棟 / 院内感染 / 看護 |
Research Abstract |
H19年度冬期に小児病棟における感染性胃腸炎患者の入院患者の実態および院内感染の実態を明らかにするために質問紙調査を行った.平成20年度はその分析を行った.全国の200床以上の病院の小児科病棟を無作為に300病院抽出し,質問紙を送付した結果,有効回答数は69(23.9%)であった.RV感染症での入院患児は毎年いる病棟が82.6%,同じくNVでは33.9%,NV疑いは57.1%という回答であった.院内感染の経験はRVが46.4%,NVは23.7%がありであった,集団感染はRVで23.2%,NVで15.0%が経験をしていた.感染管理NSの有無とノロの院内感染の経験の有無に有意な関連があった.感染を疑う場合RVでは76.5%が必ず検査を行い,20.6%が必要に応じて行っていた.一方,NVでは必ず行うのは22.4%の施設で,必要に応じて行うが43.3%,行わないが34.3%とRVに比較して行わない割合が多い.検査費用の負担ではRVが80.6%患者負担であるのに対し,NVでは50.0%であった. H19年からH20にかけて,同時に行った感染性胃腸炎の実態調査の回収,集計,分析を行った.実態調査協力施設は33施設で,それらの施設で冬期に感染性胃腸炎で入院した患者数は1229名であった.起因病原体のなかではロタウイルスがもっとも多く,387名であった.ノロウイルスにっいては検査を行っていない施設もあるため,不明が多くなっていた.ロタウイルスの集団感染,ノロウイルスの集団感染も認められた.現在,質問紙の結果とあわせて,感染性胃腸炎の院内感染と病棟の状況との関連を分析中である.また,病棟のサーベイランスの結果や感染管理看護師との意見交換,感染性胃腸炎に対する感染管理の文献検討から,問題点の抽出と感染性胃腸炎対策のまとめを行う予定である.
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Research Products
(1 results)