2008 Fiscal Year Annual Research Report
看護情報学領域における高度実践能力を有する看護職の専門教育のありかたに関する研究
Project/Area Number |
19592461
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
石垣 恭子 University of Hyogo, 応用情報科学研究科, 教授 (20253619)
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Keywords | 看護学 / 看護情報学 |
Research Abstract |
前年度迄に行政、システム開発企業、病院における看護管理者から集められたニーズと、全国の看護情報学の教育現場から収集した大学及び大学院におけるシラバス分析結果から、看護情報学を理解し、かつ即戦力の高い看護師の要望があることが明らかになっている。さらに、システム開発企業からは、情報スキルに加えて臨床能力を求める声が高かった。 そこで、平成20年度は、それらの結果を鑑み、医療機関(臨床現場)において教育的役割或いは管理的役割を担い得る立場にある、都道府県看護協会主催認定看護管理者制度教育課程ファーストレベル・セカンドレベル受講者1,195名に無記名式アンケートを実施した。アンケート内容は、(1)基本属性、(2)施設属性、(3)情報科学に関する知識、(4)勤務先施設における医療情報システム導入及び運用状況、(5)医療情報システム使用経験の有無とその用途、(6)PC使用の有無とその用途、(7)勤務施設における医療情報に関する部署の設置有無とその名称や看護職の配属の有無、(8)情報に精通した看護職者の養成方法と雇用、(9)医療情報技師認定制度についての認知、(10)看護情報に関連するCNS或いはCNが資格認定された場合の資格取得希望や要望、(11)看護師免許を取得し、かつ情報技術に精通している人材に期待する内容、(12)看護情報或いは医療情報で困っていること、である。 平成15年4月より高等学校において情報についての授業が必修となり、今後はICTリテラシーを理解している看護師の増加を期待できるが、現時点では、そのような教育を受けた看護師はほぼ皆無の状態である。アンケート結果からは、看護情報システム運用に必須となる看護情報学に精通した看護師の出現(育成)に対する要望が非常に高いことが明らかになっただけでなく、看護師自身も看護情報学についての知識を得たいという前向きな姿勢が認められた。
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