2009 Fiscal Year Annual Research Report
看護情報学領域における高度実践能力を有する看護職の専門教育のありかたに関する研究
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19592461
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
石垣 恭子 University of Hyogo, 応用情報科学研究科, 教授 (20253619)
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Keywords | 看護学 / 看護情報学 / 情報担当看護師 |
Research Abstract |
20年度から引き続き、21年度には、医療機関(臨床現場)において教育的役割或いは管理的役割を担い得る立場にある、都道府県看護協会主催認定看護管理者制度教育課程ファーストレベル・セカンドレベル受講者にアンケート調査を実施しその結果を分析・検討した。その結果、受講者が情報担当看護師に期待するのは、情報科学の基礎知識、コンピュータのハードウェア、ソフトウェアやME機器等に関する知識や技術、施設へのコンピュータ導入時の折衝能力、セキュリティシステムに関する知識や教育・研究の支援能力など幅広い情報スキルであり、質問項目すべてについて7割から8割が「必要である」としていた。また、看護情報に関連する資格に関して、専門看護師や認定看護師資格が認められた場合、それらの資格を持った情報担当看護師を積極的に雇用したいという意見が多かった。情報に精通した看護師養成に関しては、日本看護協会等認定機関での教育が望まれており、施設による派遣型の形態で教育期間中の職位や給与が保証されること等を条件とする者が目立った。しかしながら現状では、情報専門看護師資格を取得したいとする者は3割程度だった。本年度の分析結果をまとめると、1、看護管理者が情報担当看護師に求める情報スキルは多岐にわたり、ある程度高度なものであること。2、臨床現場の看護師は、情報スキルを身につける必要は感じながらもその手段について認識を持たないこと。3、現行の継続教育に関する教育体制や資格が整備されていないこと。4、専門看護師育成のための大学院教育では、時間や費用、職務の継続等に支障をきたしやすいこと。などが挙げられ、これらの条件をカバーするための教育システムの開発が必要なことが明らかになった。
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