2008 Fiscal Year Annual Research Report
医療事故体験看護師への当事者サポートとその効果測定尺度の開発研究
Project/Area Number |
19592463
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
横手 芳恵 Okayama Prefectural University, 保健福祉学部, 教授 (80200905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 千加子 川崎医療技術短期大学, 看護学部, 講師 (50342291)
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Keywords | 医療事故 / 事故当事者 / 事故当事者サポート / サポート効果測定尺度 / 事故当事者ダメージ / リフレクション / 事故体験からの学習深化 / サポートシステム |
Research Abstract |
当事者サポートの有効性を評価するための測定尺度開発を目的に、20年度は、研究全体の概念枠組みを再検討した。前年度予備調査で得た結果では、事故当事者のダメージが対象の属性と体験事故の特性から影響を受けており、ダメージはサポート(外的刺激)と振り返り(内的作業)を媒介して、事故からの学習となる構造が明らかになった。 そこで、事故経験によるダメージ20項目、サポート11項目、振り返りの機会9項目、アウトカムとしての事故からの学習項目57を設定して調査項目とした。尚、妥当性検証のために看護師自律性尺度47項目を加えた。実施に当たっては、試行的に、連携している大学病院看護部に依頼したところ、調査の受け手による心理的ダメージの再燃が懸念されると指摘を受け、再検討して調査項目を刷新した。さらに、指摘のあった日本版GHQ精神健康調査、SAITII (X-II)を削除し、文献研究の結果、一般に適用されている出来事インパクト尺度を用いた調査票に改良した。 本調査は、3県19医療施設の協力を得て、現在480余票を回収と同時にデータ入力しており、解析にあたって途中入力データ結果をもとに統計学上のコンサルテーションを受けて、尺度の妥当性及び事故当事者サポートの理論モデルを構築する見通しを立てた。 さらに、調査回収終了段階で、尺度項目を出来るだけ簡便で有効な項目にして完成版尺度を作成し、その妥当性検証のための新たな調査対象を開発するため、複数施設に研究の趣旨を説明して協力の依頼をしている。
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