2007 Fiscal Year Annual Research Report
地域社会の連携による潜在看護職者の再教育と就労支援に関する研究
Project/Area Number |
19592470
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
田中 幸子 Yamagata University, 医学部看護学科, 教授 (20286371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 千鶴 北里大学, 看護学部, 教授 (60248862)
吉原 直樹 東北大学, 文学部, 教授 (40240345)
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Keywords | 潜在看護師 / セカンドキャリア / 就労支援 / ワーク・ライフ・バランス |
Research Abstract |
潜在看護師や定年退職等看護職員が希望する職場に再就労し、仕事を継続していくためには、これらの看護師の就労ニーズ、就労の障害になっている要因を把握することと、現在就労中の看護師が就労を継続できるよう支援していくことが重要である。そこで、今年度は2つの調査を実施した。 1.潜在看護職者とセカンドキャリア看護職者の離職理由や就労ニーズを明らかにする目的で、山形県と宮城県のナースセンターに登録している看護師7名に聞き取り調査を行った。その結果、セカンドキャリア看護職者は再就職の動機も希望する働き方も多様であったが、転職・離職理由として結婚をあげている点が共通していた。潜在看護職者の離職理由には職場の問題に個人的な問題を重ねており、育児と両立する働き方を求めていることがわかった。また、ネットによる求職行動においては、求人施設の就労条件とミスマッチを生じており求人側と直接対話することの重要性が示唆された。 2.就労中の看護職者がどのようにワークライフバランス(以下、WLBと略す)を取っているか、そしてWLBと健康、仕事への意欲等との関係を明らかにするために、首都圏の大学病院1,200人を対象にアンケート調査を行い、以下の結果を得た。1)未婚者は「プライベートな時間」を優先したい者が多く、既婚者は「家事とプライベート」、「仕事・家事・プライベート」を優先したい者が多い。しかし、現実の優先度は婚姻状況にかかわらず「仕事」優先のものが多く、希望と現実とのギャップは大きい。2)WLBがとれていると思う人のほうが仕事への意欲が高い。3)WLBと健康とは関係があり、健康だと思う者にはバランスがとれていると感じている者が多く、まったく健康だとは思っていない者ではバランスがとれていないと感じている者が多い。以上のことからWLBは就労意欲や健康に関連があることが明らかとなった。
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