がん化学療法看護における専門的看護チームアプローチの組織行動的解明

2007 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 19592484
• Research Institution: University of Fukui
• Principal Investigator: 岩田 浩子 University of Fukui, 医学部, 教授 (20300171)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 磯見 智恵 福井大学, 医学部, 講師 (40334841) ; 酒井 明子 福井大学, 医学部, 准教授 (30303366) ; 月田 佳寿美 福井大学, 医学部, 講師 (50303368) ; 麻生 佳愛 福井大学, 医学部, 助教 (80362036) ; 間部 知子 福井大学, 医学部, 助教 (80432144)
• Keywords: がん化学療法 / 専門看護 / 看護チーム / 組織行動 / 看護専門職

Research Abstract

本年度目的:がん化学療法看護に従事する認定看護師・専門看護師の高度専門的看護実践とその組織活動の現状分析
5月〜9月先行研究の探索と組織論・リーダーシップ関連図書からの情報収集
がん看護・専門看護・チーム医療・組織化・コンサルテーション・ソーシャルサポート等で検索し検討。文献数は少なかった。チーム医療の理念と組織活動、がん患者の医療者に対するサポート認知、コンサルテーションの実際などは報告があるが、組織形態、権限の範囲、情報の流れ、問題状況下の組織化戦略に関する研究は得られなかった。認定・専門看護師の報告では、コンサルテーション活動を主体に病院内組織横断的な活動とその実践上の課題を確認した。
10月〜12月研究協力者からの意見交換・情報収集
がん専門看護師・認定看護師と組織化、組織的行動、看護管理者の組織力の影響等について意見交換。結果、がん看護専門職のポジションの位置づけ、看護管理者の専門職の活動の理解度と活用状況、組織化としての委員会や検討会などの重要性が示唆された。
平成20年1月〜3月化学療法に関する看護職のチーム活動に関する面接調査の実施
がん化学療法を実施しがん看護専門職を配置する2総合病院の専門看護師2名、認定看護師2名、看護管理者2名を対象とし半構成的面接実施。逐語録を作成し、分析途中であるが、看護チーム組織は化学療法室という確定した組織内では活動が活発で、専門看護師が師長として組織活動改革、実施、評価にわたり権限を持っている。認定看護師との機能分化に関してもエヴィデンスをもって説明し実施している。看護管理者は専門看護師の育成段階(研修に出す、キャリア形成としての退職を承諾するなど)から関与し、専門的機能を果たし能力が生かせるようなポジションの設置や担当を思考していることが明らかとなった。