2007 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病患者の食事・運動関連自己管理行動支援プロトコールを用いた看護支援の有効性
Project/Area Number |
19592488
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
宮脇 郁子 Kobe University, 医学部, 准教授 (80209957)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
傳 秋光 神戸大学, 医学部, 教授 (40143945)
塩谷 英之 神戸大学, 医学部, 准教授 (00294231)
|
Keywords | 2型糖尿病 / 自己管理行動 / 食事 / 身体活動 / プロトコール |
Research Abstract |
糖尿病患者への介入試験の多くは、食事や運動量の定量評価に基づいたプロトコールによるものであり、患者の特性や自己管理行動の継続において、患者が経験する逸脱状況なども考慮にいれた、自己管理行動の評価に基づく糖尿病患者の支援プロトコールはこれまで検討されていない。我々はまず、糖尿病患者の食事自己管理行動を把握するための調査票:<栄養指導内容遵守の工夫>と<食事療法妨害要因への対処行動>の2領域)を作成し、その信頼性と妥当性を検討した。さらに、身体活動においても、糖尿病を冠危険因子にもつ虚血性心疾患を含めた、身体活動に関する自己管理行動調査票を作成し、身体活動量との併存妥当性および安定性などの信頼性の検討を行った(今年度学会発表)。本研究は、我々が作成した糖尿病患者の食事・身体活動における自己管理行動評価調査票をもとに、患者の年齢やBMI、血糖コントロール状況など、患者の自己管理行動との関連が推察される患者特性別に、食事量や身体活動量に関連する自己管理行動を明らかにし、それらの結果に基づいた、糖尿病患者の食事・運動関連の自己管理行動支援プロコールを作成し、それらを活用した看護師による療養行動支援の有効性を検証することが目的である。支援プロトコールの精選と予備調査のために、特に初回受診から受診後1年間を経過した15名の2型糖尿病患者を対象に、自己管理行動実施における経験について面接調査を行い、質的に分析した。その結果、療養行動決断に関する言葉が聞かれた患者では自己管理行動の継続がみられ、決断に関する言葉が聞かれなかった患者では自己管理行動の継続が困難であった。前述した内容をもとに自己管理が良好な群(良好群)と継続困難な群(不良群)に分類でき、HbA1cでは良好群で6.0%、不良群で8.1%と有意な差が認められた(Z=2.54,p<0.01)。BMIは両群とも24.7で差はなかった。
|