2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592525
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
宮城 由美子 Fukuoka Prefectural University, 看護学部, 講師 (20353170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 八千代 山口大学, 医学(系)・研究科, 准教授 (10295149)
横尾 美智代 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教務職員 (00336158)
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Keywords | 感染性胃腸炎 / 小児科外来看護 / 家庭療養ケアモデル / 家庭療養ケアマニュアル / 集団保育 |
Research Abstract |
1.感染性胃腸炎は、乳幼児にとって呼吸器感染症についで罹患数が多い疾患である。なかでもロタウイルス下痢症は、わが国において5歳までにすべての子どもがウイルス感染すると言われ、2人に1人が小学校入学までに外来を受診し、10人に1人が入院に至っている。死に至るケースが少ないために軽視されており、先行研究でも疫学的研究はあるも、感染性胃腸炎に関する看護はほとんど行われていない。入院に至る症状として、脱水・電解質異常・痙攣などがあるが、早期からの通院治療及び家庭療養にて改善できる疾患でもあることも考えられる。そのため入院への移行症例の共通性を明らかにし、受診タイミングや家庭療養の方法を調査することで、感染性胃腸炎のケアモデルの開発を行い、外来における受診者に対する教育的支援や集団保育を行っている保護者への啓発活動を行うことを目的としている。 2.平成19年度、保育園児及び幼稚園児(家庭保育児)に対して、感染性胃腸炎にて医療機関受診及び入院経験を有する者に対して、初発時からの経過、受診タイミング、医療機関外来における療養指導内容、家庭における療養行動、休園期間などの調査を行い、入院への移行要因を明らかにすることを目的に調査を行った。調査内容は、(1)下痢症状の経験の有無、(2)下痢症状時における医療機関受診時期、(3)初診時に受けた療養指導内容、(4)医療機関で誰から療養指導を受けたか、(5)家庭における医療機関で受けた療養指導内容の実施状況、(6)下痢症状がみられた時の登園状況、(7)自宅での療養生活で困ったこと(自由記載)について調査した。 3.調査対象は幼稚園及び保育園に通う0歳〜6歳までの園児の保護者2412名である。内訳は幼稚園児1136名、保育園1276名に配布し、幼稚園850名(回収率75%)、保育園1050名(回収率82.3%)、合計1900名(回収率79%)の調査結果が得られた。現在得られた情報の集計、及び共同研究者間で分析中である。保育士及び幼稚園教諭への聞き取り調査については、今回の調査結果を踏まえ実施を予定している。
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