2007 Fiscal Year Annual Research Report
「身体感覚活性化マザークラス」に参加した女性の「産み育てる力」形成過程の分析
Project/Area Number |
19592527
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
佐藤 香代 Fukuoka Prefectural University, 看護学部, 教授 (80170736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 純子 福岡県立大学, 看護学部, 助手 (20453235)
三根 有紀子 福岡県立大学, 看護学部, 客員研究員 (30382435)
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Keywords | 身体感覚 / 妊婦 / マザークラス / 産み育てる力 |
Research Abstract |
本年度は、平成20年度実施するフィールドワークに向けて、現在までのデータを分析・統合する基礎資料作成を中心に行った。 1.マザークラス終了後の身体感覚尺度得点の変化を分析 すでに分析が終了している妊娠中のデータ(2004年論文掲載)と3つのポイント((1)「身体感覚活性化マザークラス」終了後(2)出産後(3)1年後(同窓会))でのデータを比較・検討した。その結果、出産後「活動性」「寛容性」の低下が認められたが、有意差はなかった。1年後は両項目共に上昇しており、産後も身体感覚活性化の効果が持続することが認められた。 2.母親の自覚した身体感覚(アンケート結果)((1)「身体感覚活性化マザークラス」終了後(2)出産後(3)1年後(同窓会))を分析した。その結果、母親は自らの身体感覚を肯定しそれに意味を見出す思考法へと変化しており、思考の明らかな柔軟性が認められると共に、その変化は家族へも影響を及ぼしていた。また産後、身体の不調や母乳保育への悩み等も認められたが、1年後には92%の女性が「育児が楽しい」と回答し、「自分の経験を他者に語りたい」と述べた。今後身体感覚活性化マザークラスが、出産や育児に与えた影響について、インタビューで詳細を明らかにしていくことの意義が認められた。 3.10周年記念パーティに参加した母親のインタビュー内容の分析(内容分析) 「社会への提言」「行動力」「母親になるということ」「育児を楽しむ」のカテゴリーが抽出され、妊娠中の身体感覚の刺激は、長期にわたり女性の人生観や生き方に影響を及ぼす可能性が示唆された。 4.パイロット調査を実施し、次年度からの調査方法の内容の検討を行った。 現在、母子の健康、母親の自覚した身体感覚質問紙の作成準備、インタビューガイドの作成中である。
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