2007 Fiscal Year Annual Research Report
臨床看護師による術後せん妄のラベリンプロセスに関する研究
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19592537
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大木 友美 Showa University, 保健医療学部, 准教授 (60383551)
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Keywords | 術後せん妄 / 臨床看護師 / 看護判断 / 周手術期看護 |
Research Abstract |
平成19年度は、臨床看護師における術後せん妄のラベリングプロセスについての課題を明らかにするために、文献検討と臨床看護師への基礎的調査行った。1)文献検討これまでの国内外の看護研究により、術後せん妄のラベリングプロセス、とくに周手術期看護における術後せん妄の判断・診断、看護師の判断にかかわる場面について記載されているものを調査した。術後せん妄および看護判断について単独での研究は多くみられたが、両者の関連を追究した研究はみあたらなかった。研究の多くは、術後せん妄の要因に関する研究、日常生活援助に関する看護判断によるもので、結果の提示やその根拠を示すものにとどまり、判断過程に焦点をあてた研究については、今のところ見いだせていない。今後も検討を継続する予定である。2)基礎的調査外科系臨床看護師への本調査に向けて、具体的な調査内容を決定するための基礎的調査を行った。対象は、外科系病棟(消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科)に勤務する看護師7名であり、平均年齢30.1才、外科系での臨床看護師経験年数7.6年であった。これらによりいづれの病棟においても術後せん妄が頻繁に発症しており、対象者全員が術後せん妄患者の看護を複数回経験していた。術後せん妄は患者や家族はもちろん、看護師および看護チームにとって大きな問題となっていること、術後せん妄と判断する過程には複雑な要因が存在し、非常に困難を要していることが明らかになった。
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