2008 Fiscal Year Annual Research Report
妊婦の冷え症の民族学的特徴-日本人とブラジル人の比較-
Project/Area Number |
19592538
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
中村 幸代 Musashino University, 人間関係学部, 講師 (10439515)
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Keywords | 冷え症 / 民族学的特徴 / ブラジル人妊婦 |
Research Abstract |
平年19年10月から平成20年2月まで、パラナ州マリンガ市の1つの大学病院と4箇所の地域保健センターにてブラジル在住のブラジル人妊婦を対象に、体温測定および質問紙による調査を行った。リクルート数206名、そのうち対象外妊婦を除き200名を分析の対象とした。 平成20年4月より、200名を対象に分析を行った。結果は以下である。 1.冷え症である妊婦と冷え症でない妊婦の躯幹部と末梢部の温度較差の比較 前額部深部温と足底部深部温の温度較差は、冷え症の自覚がある妊婦は、2.8℃、冷え症の自覚がない妊婦は2.0℃で、2群間に有意差が認められた(p=0.018)。このことから、冷え症の自覚がある妊婦の方が、深部温において温度較差が大きいという結果となった。 2.妊婦の冷え症と随伴症状・日常生活行動との関連性 構造方程式モデリングを施行し、パス図を作成した。4つの潜在変数の関係を見てみると、「冷えの認識」と「冷えに関連した妊娠に伴う症状」は相互に因果関係は認められなかった。「不規則な生活」は「冷えに関連した妊娠に伴う症状」に正の影響を与えており(β=0.41,p=0.049)、「冷えに関連した妊娠に伴う症状」を介して「陰性食品の摂取」に影響を与えていた(β=0.38,p=0.021)。一方「深部温温度較差」はどの潜在変数においても有意差がみられなかった。 今後は、この結果が、民族性からくるものなのか、生活様式に影響を受けているのか、更に研究を進めていく必要がある。 なお、本研究の結果は「Japan Journal of Nursing Science」に投稿中であり、計画通り研究は遂行した。
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Research Products
(1 results)