2007 Fiscal Year Annual Research Report
簡易版漸進的筋弛緩法の作成とがん患者への介入の効果に関する研究
Project/Area Number |
19592549
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
近藤 由香 Takasaki University of Health and Welfare, 看護学部, 講師 (00369357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小板橋 喜久代 群馬大学, 医学部, 教授 (80100600)
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Keywords | 漸進的筋弛緩法 / リラクセーション / がん患者 / 簡略版指導マニュアル |
Research Abstract |
漸進的筋弛緩法(以下PMRとする)は、ストレスを軽減させたり様々な症状効果が明らかにされている。われわれは、がん患者がPMRを活用しやすく、長期間継続できるために、負担の少ない簡略版PMRマニュアルとCD教材を製作した。1.簡略版PMRプログラムとCDの製作プロセス:先の研究結果と先行文献を参考にして7筋群のプログラムとCDを製作した。簡略版の目標は、対象者の身体的負荷を軽減しリラックス感を得やすくする、継続練習意欲を持続させ、生活の中に定着しやすくすることであった。プログラム内容を整理、簡略化し、練習時間の短縮化を図った。CD製作においては、ナレーションはプロのアナウンサーに依頼し、声の集録とBGMの編集は音楽業者に依頼した。2.簡略版PMRプログラムとCDの具体的内容:16筋群の内<殿部、腰部、腹部、顔(舌・口唇)>を省略し、7筋群<前腕・上腕、下腿・大腿部(前面、後面)、胸部、肩、顔(額と目・顎)>とした。CDの時間も約28分から約17分間と短縮した。CDは2トラックとし、前半に短縮版、後半に16筋群のプログラムを集録し状況に応じて自由に選んで練習できるように作成した。現在、がん患者に対して、作成した簡略版PMRを用いて継続的指導を行い、長期的な効果を評価している段階である。簡略版PMRは、今までの16筋群のPMRより時間が短縮され、実施部位も少ないことより、がん患者は負荷が少なく実施していくことができ、また日常生活に取り入れ易くなることも考えられる。予想される結果および本研究の意義として、PMR実施後の唾液中分泌型免疫グロブリンAの上昇、唾液中コルチゾールの低下、血圧・脈拍値の安定的コントロール、日常生活の中で繰り返される可能性のある再発不安や身体症状の緩和に役立つ可能性があり、長期的にがん患者のQOLに還元していくことが可能であると考える。
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Research Products
(1 results)