2007 Fiscal Year Annual Research Report
家族を主体とした医療者との協働による小児在宅ケアプランの実践とガイドライン作成
Project/Area Number |
19592564
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奈良間 美保 Nagoya University, 医学部, 教授 (40207923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 泰子 名古屋大学, 医学部, 助手 (00402628)
堀 妙子 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (40303557)
金泉 志保美 群馬大学, 医学部, 講師 (60398526)
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Keywords | family-centered care / shared care plan / ライフステージ / ガイドライン / 二分脊椎 / 協働 |
Research Abstract |
1.子どもと家族中心のケアに関する情報収集 小児在宅ケアにおける子どもと家族を中心とする支援に関する情報を得るために、国内外の学術雑誌に掲載されたFamily-Centered Care(FCC)に関する文献について検討した。その結果、病院に対する複数の調査報告において、FCCの視点が評価指標として活用されていること、病院改革の一環で実践的取組みに活用されていることが明らかになった。さらに、FCCを主要なテーマとする国際学会に参加し、情報収集を行った。米国を中心に、小児看護、精神看護、急性期看護などの様々な領域において、尊厳・尊重、情報共有、参加、協働を主要概念とする実践的・研究的取組みが行われていることが明らかになった。小児看護学領域では、NICUにおける入院環境の改善、障害児のケアプランの指針の作成などに、子どもと家族中心のケアの取組みが行われていることから、これらの情報を参考に協働ケアプランを検討することを計画した。 2.家族との協働ケアプランのガイドラインの検討 家族との協働によるケアプランに関するガイドラインを検討した。複雑な健康問題を有する二分脊椎に焦点を当てて文献検討を行った。その結果、発症予防のための葉酸摂取、出生前診断時の障害受容、新生児期の集中治療から退院までの健康管理と親役割の獲得、親主導の健康管理から子ども主体のセルフケアへの移行、子どもの社会化など、ライフステージにそった各期の課題を見出し、家族のみでなく子どもの主体性にも注目した協働ケアプランの方向性を検討した。その過程で患者会の協力を得て当事者の視点を加えたことは、ガイドラインを検討する上で有意義であった。
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