2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592566
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松田 宣子 Kobe University, 医学部, 教授 (10157323)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 哲 神戸大学, 医学部, 教授 (10216658)
小門 美由紀 神戸大学, 医学部, 助教 (40437447)
|
Keywords | 子ども虐待 / 保健師 / アセスメントツール / 支援スキル / 連携 / コディネート / 関係機関 / 家族 |
Research Abstract |
研究目的は、子ども虐待への保健師の支援スキルの開発である。本年度は、第一段階のA研究、B研究を実施した。 A研究:研究協力が得られた施設に所属し、研究協力の同意が得られた保健師に対して開発した児童虐待リスクアセスメントツールの活用方法、研究データのとり方など研修を行い、乳幼児健診や家庭訪問などの際に、支援スキルであるケース・マネジメントの第1・2局面の初期アセスメントツールとして活用してもらい、面接により活用の効果について評価を行った。その結果、3市町3保健師より、「客観的なアセスメントができる」、「家族基盤の問題が把握できる」、「アセスメントと支援と連動しているので予防的な視点も含めたケース・マネージメントができ、支援につながった」、などと効果的な評価が得られた。 B研究:近隣保健所・市町村保健センターに過去あるいは現在に保健師が支援し、よい方向に向かった事例について調査票を用いて調査を実施した。調査項目は、「支援事例の概要」、「保健師の属性など」、「よい方向に向かったと判断した状況」、「有効と考えられる支援内容」、「支援を通して必要だと思われる行政保健師の能力」である。その結果、98の回答を得たが、有効回答数は97であった。保健師の経験年数は、平均15年であり、担当事例数は平均10事例であった。被虐待児は平均1.6歳の幼児であった。「よい方向に向かったと判断した状況」については、「母親が困った時保健師に相談ができるようになってきた」、「母親が育児の方法を学べ、落ち着いてきた」、などである。 「有効と考えられる支援内容」については「何かあればすぐに対応する」、「育児のサポートを整備する」、「何故虐待をするのかについての理解をもつ」、などである。「支援を通して必要だと思われる行政保健師の能力」については「受容・支持・共感の持ち方」、「精神面のサポート力」、「関係機関との連携、コーディネート力」、などである。 以上のA・B研究及び文献検討の結果から、支援スキルの枠組みが検討できた。
|
Research Products
(2 results)