2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592570
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
國方 弘子 Kagawa Prefectural College of Health Sciences, 保健医療学部・看護学科, 教授 (60336906)
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Keywords | 精神障害者 / 自己概念 / 自尊感情 / 看護支援 / 質的研究 / 認知行動療法看護介入 |
Research Abstract |
本研究では、精神障害者の自尊感情回復モデルを構築し、自尊感情の回復をめざした臨床プログラムを開発することを目的とする。今年度は精神障害者が自尊感情をもてない悪環境を明確にした。方法は、昨年度に引き続き、精神障害者当事者グループ(共岡研究者)のメンバー22名と協働し、彼らとの研究会の中で、自尊感情が低い時の様子を自由に討議した。結果、就職していない、経済的自立ができていない自分を自分が認めることができず自分を好きになれない【状況】に対し、「何で、私が…」「私は駄目な人間」「病気が治らない、治らない」「遅れる、早く、早く」「〜しなければ」「これから先…」「一部は全部(自分の一部が示すことは全部を意味する)」「全てかゼロか」「たぶん人は、私をよく思わないだろう」「私は必要とされない」「私の問題を消してやろう」といったグルグル思考が生じ(【認知】)、その結果、「激しい怒り」「焦燥感」「罪悪感」「透明な存在の感覚としての孤独」「ま100%のパニック・混乱」「死にたい」「落ち込み(憂うつ)」「悲観」「不安」「情けない」といったネガティブで強烈な不快な感情が生まれ(【気分】)、同時に、「胸が圧迫される」「目の前が真っ暗になり倒れる」「頭をぎゅっと〓まれる」「口の渇きや下痢」「体がだるく重たい」「不眠」「頭の中が空っぽで真っ白」「食事が喉を通らない」といった反応が体に出る(【身体反応】)。そして、自分を認めることができず自分を好きになれない自分に一旦なると、自分は、「一人で悩みを抱え込み」、とことん自分を責め「自分を追い詰め」、グルグル思考に「捕らわれ、こだわり、行動できなくなり」、「引きこもり」、終には「暴れたり」、「不本意だが自分を消す」という行動を選択するしかなくなる(【行動】)といった悪循環に陥っていることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)