2009 Fiscal Year Annual Research Report
精神障害者の社会参加効力感尺度簡易版の開発と日米間比較
Project/Area Number |
19592579
|
Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
天谷 真奈美 Research Institute, International Medical Center of Japan, 医療情報解析研究部, 研究員 (00279621)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 麻揚 西武文理大学, 看護学部, 講師 (60336493)
|
Keywords | 精神障害者 / 社会参加 / 自己効力感 / 国際比較 / 尺度開発 |
Research Abstract |
今年度の研究成果は「精神障害者の社会参加自己効力感尺度短縮版(10項目)(以下,SESP10と略す)」を開発したことである。 21年4月~5月は、「精神障害者の社会参加自己効力感尺度短縮版作成のための質問紙」を、米国の精神障害者との比較可能なように両国の研究者で話し合い、内容的な適合性や妥当性を検討しながら作成した。 21年5月~12月に、日本の精神科の医療機関や作業所等の協力を得ながら、合計8施設の精神障害者164名を調査対象とし、協力を得てデータ収集を実施した。 22年1月~3月に、分析と報告書の作成を実施した。もとの精神障害者の社会参加自己効力感尺度27項目(以下、SESP27と略す)の因子分析の結果から10項目を選定した。これら10項目を精神障害者の社会参加自己効力感尺度短縮版(SESP10)とした。 SESP10の妥当性を確認するために、確認的因子分析をおこなったところ、社会的自己への信頼】【セルフマネジメント】【社会適応力】【相互支援】と4つの下位尺度からなる因子構造を保っていた。SESP10は、【社会的自己への信頼】2因子、【セルフマネジメント】3因子、【社会適応力】2因子、【相互支援】3因子から構成される10項目であった。また優れた内的一貫性と再テスト信頼性、基準関連妥当性が示された。 地域精神保健サービスが整備され、より重度の精神障害をもつ者が地域で暮らすことが可能になった現在、簡便に使用できるSESP10の有用性は高い。今後、地域精神保健サービスの効果判定や、当事者の持つ能力の査定など、SESP10の更なる活用方法についての検討が必要である。
|
Research Products
(1 results)