2008 Fiscal Year Annual Research Report
移住労働者のメタボリックシンドローム罹患状況と食生活の実際
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19592586
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
田代 麻里江 Nagano College of Nursing, 看護学部, 講師 (80336619)
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Keywords | 移住外国人 / 移住労働者 / 在日外国人 / メタボリックシンドローム / ブラジル人 / 肥満 / 生活習慣 / 食生活 |
Research Abstract |
本研究は2年間の計画で、国内で増加傾向にある移住外国人、特にブラジル人男性のメタボリックシンドロームについて、その罹患状況と寄与要因を明らかにすることを目的とした。また、調査結果をもとに、ブラジル人の生活習慣に根ざしたメタボリックシンドローム予防対策のパンフレットを作成することを目指した。2年目は、下記の調査・研究を実施した。 1.データの処理と分析:平成19年12月から平成20年3月に実施した在日ブラジル人労働者を対象とした健康調査と食事調査のデータを整理し、コンピューターの統計ソフトと食事分析ソフトを用いて分析し、連携研究者およびブラジル人研究協力者と共に分析結果の解釈を行った。 2.追加調査の実施:メタボリックシンドローム罹患群に対する具体的な対処行動の支援を明らかにするため、追加調査を実施した。調査方法は、フォーカス・グループ・ディスカッション(以下FGD)手法を用いた。対象者は、前年度の健康調査でメタボリックシンドロームと判定された者およびその予備軍と判定された者から調査に同意の得られた42名である。各回4-7名の参加者により合計8回のFGDを実施した。FGDは、質問ガイドに基づき司会者によって進行し、参加者の許可を得て録音し、会話は逐語録に起こした。FGDは日本語とポルトガル語で実施した。調査アシスタントには賃金を支払い、参加者には謝礼を渡した。 3.パンフレットの作成:H19年度に実施した量的調査と、H20年度に実施した質的調査の分析結果を元に、在日ブラジル入男性に特化したメタボリックシンドローム予防および対処行動についてのポルトガル語のパンフレットを作成した。パンフレットは、調査参加者らの在住する地域の役場の外国人窓口およびブラジル人らの自助組織グループを中心に配布した。 4.データの分析とまとめ:報告書作成、学会発表及び論文の投稿にむけて論文の執筆を行った。
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