2008 Fiscal Year Annual Research Report
看護職の国家間移動と太平洋沿岸諸国における看護職の労働実態に関する調査
Project/Area Number |
19592619
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
石原 逸子 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 産業保健学部, 教授 (30221071)
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Keywords | 看護師不足 / 看護労働のグローバル化 / 労働安全衛生 / 産業看護 / 労働環境 / 国際共同研究 |
Research Abstract |
【目的】国際化の進展、及び、経済のグローバル化による看護職の越境労働の増加に伴い、看護の労働実態等に関する国際共同研究は、ますますその重要性が高まっている。昨年度に引き続き、太平洋沿岸諸国における看護職の労働実態調査を目的として、6カ国9名の研究者を招聘し、第2回目の産業看護国際ワークショップを開催した。 【方法】調査方法は各研究者の所属する大学卒業生に対する5年間の追跡調査とする 2008年度は昨年度のワークショップで構築した研究の背景や理論的な枠組み及び調査方法について更なる検討を加えた。調査用紙(原案)は、1.予測因子として所属組織、集団としての看護組織体、看護職の個別的要因に関する項目、2.看護職独自の労働環境として機能・空間・物理的状況と人間関係、看護ケアの実行を妨げる要素等に関する項目、3.看護職個々の問題として生じるバーンアウト、抑うつ、作業関連疾患や労災事故、筋骨格系障害に関する項目、4.組織的なアウトカムとして、患者安全の指標、看護スタッフの病欠や離職意図、人的な不足状況等に関する項目である。 【結果】これら各国共通で使用する質問紙(原案)について、日本で行なったパイロット調査に基づき、基本的属性について各国の制度や社会・文化的背景の違いによる調査項目の変更、さらに、所属組織・病院等の機関、職場環境、雇用主と職務、患者及び看護職自身の安寧について討議し、加筆・修正を加え、完成させた。また、今後の各国における調査計画、研究協力可能な教育機関等について進捗状況の確認をした。今後の計画について検討し、データの収集方法については、サンフランシスコ州立大学で開発されたDIVAを用いてのWeb上での質問紙の掲載と研究者間でのデータの共有方法について共通理解を図った。 【考察/結論】2008年度国際ワークショップで作成された調査用紙を用いて太平洋沿岸7カ国で看護職の労働に関する実態を調査し、国際的な雇用実態、離職意図、看護職の安寧に関するの貴重なデータを得られるものと考える。
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Research Products
(1 results)
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[Book] International collaboration for the Occupational Health of Nurses2008
Author(s)
Ishihara, I., Ikushima, M., Yoshimine, T., Nakatani, J., Haraga, M., Hara, Y., ed.
Total Pages
1-151
Publisher
Occupational and Community Health of Nursing, University of Occupational and Environmental Health, Japan ISBN : 978-4-9904363-0-8