2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトナチュラルキラーT細胞を用いた細胞免疫療法の開発
Project/Area Number |
19599004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Purposes
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 強志 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 講師 (70332608)
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Keywords | NKT / T細胞性白血病 / 細胞免疫慮法 |
Research Abstract |
急性T細胞性リンパ性白血病患者末梢血4例よりNKT細胞の樹立を行った。患者末梢血より単核球を分離し、a-galactosyl ceramide(a-GalCer)を添加して培養し1週間ごとに培養細胞に放射線照射しa-GalCerを添加した自己単球を加えた。2回目以降の刺激培養には、IL-2,IL-7,IL-15も添加した。培養細胞はVa24TCRとVb11TCRの共発現をマーカーに純化していった。患者白血病細胞4例中2例においてCD1d分子が発現していた。また、樹立した自己NKT細胞は、CD1d分子を発現した自己白血病細胞に細胞障害活性を示した。また、この細胞障害活性は、抗CD1d抗体によって阻害されるため、T細胞レセプターとCD1d分子を介した細胞障害活性であることが推測された。また白血病細胞がCD1d分子を発現していない場合は、NKT細胞は自己白血病細胞を傷害することができなかった。自己NKT細胞は、細胞表面マーカーがCD4-CD8-(double negative: DN), CD4+, CD8+の亜分画が存在した。このいずれの分画も細胞障害活性を示した。しかし刺激によるサイトカイン産生においては、DN NKT細胞とCD8+NKT細胞が主にTh1型のサイトカインであるIFN-gを大量に賛成したのに対し、CD4+NKT細胞はTh1型サイトカインであるIFN-gの他にTh2型のサイトカインであるIL-4やIL-13も同時に大量に産生した。従って、いずれの亜分画も細胞障害活性を持つものの、生体内におけるTh1型の腫瘍免疫を誘導する必要性を考えると、実際の治療においては、DN NKTあるいはCD8+NKTといった亜分画を用いることが好ましいと考えられる。今回の検討では、患者由来の自己NKT細胞が自己白血病細胞を効率よく障害されることが確認できた。今後、リン鼠yう応用へ向けてよりこの免疫細胞療法を発展させていきたい。
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Research Products
(1 results)