2008 Fiscal Year Annual Research Report
医学研究におけるヒト資料・利益・補償負担の公正配分に関する実証的ELSI研究
Project/Area Number |
19602001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松井 健志 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 特任講師 (60431764)
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Keywords | ELSI / 研究倫理 / 政策 / 公正 / 生体試料 / 国際 |
Research Abstract |
平成20年度は本研究の2年目にあたる。海外共同研究者との協議を通じて、本年度前半には、聞き取り調査用のインタビュー・シート(日本語版)を完成することができた。 本研究は、ヒトを対象とする研究に相当するが、本年度11月25日に本インタビュー・シート(日本語版)を用いた聞き取り調査の実施について、本学倫理審査委員会の承認を得ることができた(承認番号2365)。本承認に基づき、本年度後半からは、まず国内の研究対象者に調査依頼を行い、本年度3月末までに4名の研究対象者から調査協力への同意を得て、インタビュー調査を実施することができた。同意については、研究計画書に基づき、原則として研究対象者本人による同意文書への署名にて取得している。また、インタビュー内容はすべてレコーダーにて録音し、保存している。国内調査ついては次年度も引き続き実施する予定(6〜10名程度)であるが、調査要領を得たため、本年度の実績から勘案しても十分に達成可能であると考えられる。国際調査については、本年度内に英語版インタビュー・シートの作成が間に合わないため、次年度以降に実施することにした。なお、国際調査に関しては、タイ王国やスリランカをはじめとする調査候補国の政情が不安定かつ危険であることが判明したため、その点に注意しながら調査対象国を見直す必要があると判断された。 本研究に関して、学会において発表を行った。発表内容に対する反響は大きく、多くの研究者から有用な質疑・コメントを得ることができた。 また、本年度も引き続き、本研究に関連した国内外の資料の収集を行った。
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