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2007 Fiscal Year Annual Research Report

神経因性疼痛モデルの発症,維持におけるコリン作動性神経の関与

Research Project

Project/Area Number 19603012
Research InstitutionOhu University

Principal Investigator

阿部 賢志  Ohu University, 薬学部, 講師 (60405991)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 野島 浩史  奥羽大学, 薬学部, 教授 (50208344)
米原 典史  奥羽大学, 薬学部, 教授 (70124534)
Keywords神経因性疼痛 / 坐骨神経結紮モデル / Spared Nerve Injury / コリン作動性神経
Research Abstract

神経因性疼痛は神経障害性の疼痛であり,その強力かつ持続的な痛みは患者のQOLを顕著に低下させる。しかし,その発症機序の全容は依然として明らかとなっていない。神経因性落痛モデルでは,特に大腿部の坐骨神経を外科的に侵襲することで神経因性疼痛を誘発する動物モデルが広く用いられ,分子薬理学的な発症機序の解明に貢献している。本年度は,坐骨神経結紮モデルとして,DecosterdとWoolfにより報告されたSpared Nerve Injuryモデルを改変し,結紮する坐骨神経の組み合わせを変化させたモデル動物を作製して,これらのモデルにおける疼痛反応について,侵害刺激として化学物質(ホルマリン)刺激,von Frey filaments(vFF,機械的刺激)および熱刺激を用い,lickingの持続時間および逃避反応を疼痛の指標として検討した。さらに,神経線維の活性化について,抗c-Fos抗体を用いた免疫染色法による評価を実施した。
その結果,総腓骨神経(CPN)と脛骨神経(TN)の同時結紮により,ホルマリン誘発による疼痛反応(licking time)は有意に短縮された。一方,腓腹神経(SN)単独結紮群におけるlicking timeは有意に延長した。従って,CPNとTNの同時結紮によりhyposensitivityが,SNの単独結紮によりhypersensitivityが惹起されたと考えられた。さらに,vFF刺激および熱刺激に対する疼痛反応でも同様の結果が得られた。また,対照群およびCPN+TN結紮群における脊髄c-Fos陽性細胞の発現数はほぼ同程度であったが,SN単独結紮群では顕著な増加が認められた。以上の結果から,神経因性疼痛モデルとしてマウス坐骨神経を用いる場合,SNの単独結紮により顕著な疼痛反応が惹起されることが明らかとなった。今後は,本モデルの疼痛反応におけるコリン作動性神経の関与について精査する予定である。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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