2008 Fiscal Year Annual Research Report
公民パートナーシップ組織の参加構造と政策スキームに関する日英比較研究
Project/Area Number |
19610012
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
金川 幸司 Okayama University of Science, 総合情報学部, 教授 (00341470)
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Keywords | ガバナンス / 社会的包摂 / アソシエーション / コミュニティ / シティセンターマネジメント / アカウンタビリティ / 住民参加 / 民主的正当性 |
Research Abstract |
イギリスにおいて、官民のパートナーシップが進んでいると評価されるコベントリー市を調査対象として選定し、地域戦略パートナーシップ、地域協定(LAA)に対する同組織の役割、NPOの参加システムであるコミュニティエンパワメントネットワークについて、聞き取り調査を行った。さらに、NDC (New Deal for Community)地区を訪問し、関係者からの聞き取りを行い、パートナーシップスキームの構造と実際の運用状況を把握した。さらに、市内の衰退地域であるヒルフィールド地区等を訪問し、コミュニティ内の主要NPOを訪問するとともに、数年前から同市で始まっているコミュニティの諸活動を調整する近隣マネジメントのスキームについて、ヒアリングを行い、その実態と課題を把握した。 また、同市で近年立ち上がっているワードフォーラム(地区フォーラム)に参加し、近隣レベルにおける住民参加の実態と議員の役割を把握した。さらに、市役所の都市計画部門を訪問し、市全体の都市計画とともに、シティセンターの活性化に関して官民協働の実態を把握、さらに、住宅開発に関して、地域戦略パートナーシップの住宅テーマグループや登録非営利家主の役割等の実態を把握した。 一方、比較対象としての我が国における公民協働の実態を把握するために、岡山市における安心・安全ネットワークの状況を調査し、コミュニティレベルの官民のパートナーシップを地縁組織、NPO、行政との関係から把握した。さらに、情報化が進展する中で、八代市のコミュニティFMと地域SNSの実態を関係者からのインタビュー調査をもとに把握し、地域のパートナーシップの実態とその課題を明らかにした。 以上により、日英のパートナーシップの構造を政治・行政制度、歴史・文化面、住民意識等をもとに、その比較を試み、一定の結論を導いた。
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