2008 Fiscal Year Annual Research Report
展示制作プロセスの共有化とミュージアムリテラシーに関する実践的研究
Project/Area Number |
19611013
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
佐藤 優香 National Museum of Japanese History, 研究部, 助教 (40413893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 雪野 鹿児島大学, 総合研究博物館, 准教授 (50347077)
久保田 徹 大阪大学, コミュニケーションデザインセンター, 特任講師 (50420427)
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Keywords | 博物館学 / 教育学 / 民族植物学 / コミュニケーション論 / デザイン / 情報デザイン / ミュージアムリテラシー / 学習環境デザイン |
Research Abstract |
台湾対等大学の大学院および台湾国立史前文化博物館との共催で展覧会(2008年5〜8月)を実施した。この取り組みを、展示やプログラムづくりの実践事例にして、様ざまな試行をおこない研究を進めた。 研究の目的に照らし合わせた具体的内容については以下の通り。 1)チームアプローチによる展示手法の開発 研究を分担している3名の研究者に、研究協力者としてデザイナーを加え、4名で連携をとりながら展示を開発した。今年度は、大学と博物館との共催、学生と博物館スタッフとの協働のあり方について検討した。 2)展示制作プロセスの共有化(ドキュメンテーション手法の開発とアーカイブ化) 前年度より、取り組みのプロセスを共有するために、映像や写真、文字による記述など様ざまな手法で記録を蓄積してきた。本年度は、それらすべてをまとめて、共有のための表現として、詳細なプロセスの記録本、写真をまとめたビジュアル本、映像ドキュメントのDVDの3種を作成した。展示図録は資料解説が主となり、いかにして展示をつくったのか、またその展示のあり方や様子がどのようなものであったかが言及されることはほとんどない。そのため、展覧会のプロセスを跡づけ共有する手法の開発はこれまでに例がない。 3)学習プログラム開発 台湾では、展覧会作りそのものを教育の一環に位置づけたことで、展覧会作づくりがもたらす学びと、ミュージアムリテラシーのための教育について検討した。
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