2007 Fiscal Year Annual Research Report
コウノトリはなぜ豊岡盆地で生き残れたのか?-標本と歴史資料が語る生態系のしくみ-
Project/Area Number |
19611022
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
三橋 弘宗 University of Hyogo, 自然・環境科学研究所, 講師 (50311486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 和明 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 講師 (50326295)
池田 啓 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 教授 (60322369)
江崎 保男 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 教授 (10244691)
大迫 義人 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 准教授 (40326294)
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Keywords | 自然再生事業 / 博物館学 / 標本活用 / 野外展示 / 生態系評価 / 河川生態学 / コウノトリ / 参加型プログラムの開発 |
Research Abstract |
本研究では、兵庫県豊岡市においてコウノトリの生息環境に関する包括的な理解と自然再生事業を推進するための方法論として、博物館の標本活用、地域と連携した調査および学習会の実施、簡便な自然再生方法、そして野外展示を通じた情報発信について手法開発するものである。初年度においては、当研究の基盤整備と位置付けて、以下の研究をおこなった。まず、全国の博物館ならびに各地公民館に残されたコウノトリの標本や分布情報を集約して、空間データベースとして整備した。羽の標本からの安定同位体測定という観点からは、サギ類のものを用いて計測試験を行い、適正なサンプル量等について検討した。 さらに、円山河川敷きにおける生息地の選好性を把握するための、調査デザインの設計等をおこなった。次に、地域連携に関する面では、豊岡市と連携し、全6回の市民勉強会を開催して、野外展示の制作のための知識共有を図った。なかでも、コウノトリの餌場を効果的に維持するための方法として、ソーラーパネルと小型ポンプを用いた冬季湛水手法により、手軽な自然再生方法と野外展示を兼ねた方法論を開発することができた。
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