2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19611025
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Research Institution | Kyushu National Museum |
Principal Investigator |
鳥越 俊行 Kyushu National Museum, 学芸部・博物館科学課・環境保全室, 研究員 (80416560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臺信 祐爾 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部・文化財課, 課長 (80163715)
今津 節生 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部・博物館科学課・環境保全室, 室長 (50250379)
河野 一隆 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部・企画課・文化交流展室, 室長 (10416555)
市元 塁 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部・文化財課・資料登録室, 研究員 (40416558)
楠井 隆志 福岡県立アジア文化交流センター, 展示課, 主任研究員 (30446885)
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Keywords | X線CT / 文化財 / 非破壊調査 |
Research Abstract |
本研究は、「博物館におけるX線CTスキャンデータの活用」という観点から、九州国立博物館設置の文化財用大型X線CTスキャナの改良に向けた多様な文化財の測定データ取得や、得られたデータを用いて文化財の保存・活用をはかることを目的とする。調査対象文化財は、九州国立博物館が所有する文化財、特別展で借用する文化財、修理修復する文化財など、博物館に持ち込まれる文化財全般とした。 まず、本装置を用いて文化財を科学的に調査し、大きさや材質の異なる資料の基礎データを取得した。これにより、文化財内部でのX線の減衰の程度や材質の差による吸収が明らかとなり、同一資料において材質同定が可能となった。また、材質の異なる文化財を測定し、最適な測定精度や条件を明らかにした。等身大の彫像の測定を目的とした本装置では小型資料の測定に限界があったが、微小部の観察に重要な意味を持つ考古資料の調査が多いことから、小型資料の測定を可能とするためのデータ取得を行うことで、博物館の予算によりCT装置の実用的な改良を実施した。分野の異なる専門家と研究会を開催し、学際的な体制で調査ができるよう意見を交換した。 測定データの活用の例としては、測定で得られた三次元画像を用いてサビに覆われた展示資料の構造の分かり易い解説や、木彫像を修理前に測定することで修理に必要な期間や予算の軽減などがあげられる。また、得られた成果の一部を日本文化財料学会と文化財保存修復学会で発表し、この分野でのX線CTの認知度と重要性を高めることができ、博物館・美術館や周辺の県市町村教育委員会、資料を保有する埋蔵文化財センターなどとの連携が進みつつある。
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Research Products
(4 results)