2007 Fiscal Year Annual Research Report
複製配置コストとアクセスコストを両立したデータセントリックストレージ
Project/Area Number |
19650009
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
石原 進 Shizuoka University, 創造科学技術大学院, 准教授 (10313925)
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Keywords | センサネットワーク / データセントリックストレージ / GHT / DCACA / 省電力化 / テストベッド / HGAF |
Research Abstract |
本研究では,従来の無線センサネットワーク上のデータセントリックストレージの欠点,(1)データアクセスコストの増大,(2)データアクセスコストの増大,を克服した実用的なデータセントリックストレージシステムの開発を目的としている。 今年度は,このための基本的なアルゴリズムDynamic Cache Arrangement on Concentric circular Arcs(以下DCACA法)の設計を行った。DCACA法では,ハッシュによってマッピングされた地理上の点を中心とする同心円の円弧上のノードをデータの要求頻度に応じて複製配置先として選択し,これらのノードによって構成するツリーによって複製を管理することでアクセスコストとデータ更新コストの両者を低減する。 加えて,データセントリックストレージとともに使用する広範囲に配置されたセンサネットワークの省電力化機構 (Hierarchical Geographic Adaptive Fidelity: HGAF)を設計,実装した。HGAFは,現在位置によってグループ化したセンサノード群を,さらに複数のサブグループに分割する。各グループ内のサブグループを周期的に選択し,選択されたサブグループの中からデータ中継用に起動するセンサノードを選定する。本手法は位置情報を用いた省電力化を行うという観点から,前出のDACAとの親和性が高い。 開発した両手法の評価のために,MICAMote36台からなるセンサネットワーク用のテストベッドを構築した。HGAFの動作実験を行い従来手法(GAF)との比較により,その有効性を確認した。また,仮想ノードを用いたセンサネットワークエミュレーション環境の基礎設計を行った。今後,これらテストベッドを用いてDCACA法,HGAFそれぞれの評価・改良と,両者を組み合わせた実用的システムの設計を進める予定である。
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Research Products
(4 results)