2008 Fiscal Year Annual Research Report
生態音響学に基づくサウンドデザインの研究と音響芸術への応用
Project/Area Number |
19650025
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
川上 央 Nihon University, 芸術学部, 准教授 (20307888)
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Keywords | エコロジカル / フィジカルモデリング / インタラクション / モーションキャプチャ / ソースパーセプション / バーチャルリアリティ / グロッケンシュピール / シミュレーション |
Research Abstract |
モーションキャプチャにより、音楽芸術の一番の根源的行為である叩く行為について今年度も引き続き研究した。 小太鼓演奏時の演奏行為をモーションキャプチャにより記録し、動作解析について、その結果を日本音響学会の研究発表会で報告した。並行して行っている、シミュレーションに関してであるが、フィジカルモデリングによる発音に、モーションキャプチャで得られた運動行為のデータを利用したところ、実際の楽器などで知覚されている音源知覚とのずれがあることが示唆された。これは、生態音響学などで言われているSourcePerception(音源知覚)が、仮想現実では振動体の存在がないため、知覚処理にずれを生じていることによる。20年度は、そのずれの原因について検討し、シミュレーション時のダンピング周波数に問題があることが分かった。これらの2軸の研究から、生態音響学で示唆されている振動体の励起に関しては、特に、楽器の場合、励起時の非線形性が重要な要素であることがわかった。 また20年度は、研究課題名に含まれる、音響芸術への応用も行った。平成21年3月27日に行った研究発表会(Switch2009)では、フィジカルモデリングによる音響合成を人間が行う楽器演奏へ応用し、コンピュータミュージック独自のコンサートを開催した。20年度の目標はシミュレーションと利用可能なインターフェースの制作であったが、これまでの知見や研究によって、これらの目標は達成しており、21年度の継続研究への重要な知見を得ることができた。
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Research Products
(4 results)