2007 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルハンドを用いた情報機器の意匠・エルゴノミクス両立デザイン支援の研究
Project/Area Number |
19650043
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金井 理 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90194878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持丸 正明 独立行政法人 産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, 副センター長 (90358169)
城間 祥之 札幌市立大学, デザイン学部, 教授 (90113571)
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Keywords | デジタルハンド / 人間工学 / 3次元CAD / デジタルヒューマンモデル / 情報機器 / ユーザビリティ |
Research Abstract |
(1) 寸法バリエーション付デジタルハンドモデル自動生成機能の開発 日本人成人男女103名の手の計測データの因子解析結果に基づいて,手の厚み・関節幅といった「手のごつさ」と「指の長さ」という寸法パラメータが異なる「典型的日本人成人男女」の手を簡潔に表現した9種類のデジタルハンドモデルを,29自由度リンク機構とリンク回転に連動して変形する外表皮メッシュモデルとして生成し,この9種類のハンドモデルを利用し,製品の把持容易性を検証できるソフトウエアを開発した. (2) 把持容易性評価機能の開発 ●開発したソフトウエア内において,デジタルハンドモデルと製品筐体CADモデル上に指定された2組の接触対応点の対話入力に基づいて,人間が製品を自然に把持した「基本把持姿勢」を,ハンド表面と筐体CADモデルと接触点数を最大化する方法に基づいて自動生成できる機能を開発した. ●製品把持時の人間の手指関節の最大可動範囲を,多関節型接触式3次元測定器で高精度に測定した.その結果を,3自由度に縮小した変換空間内の閉領域として表現し,指の曲げ角を考慮に入れたデジタルハンドによる把持容易性を評価できる機能を開発した. ●基本把持姿勢で製品が安定に把持できるか否かの評価を,デジタルハンドと製品CADモデル間の接触点群から算出できるForce Closure条件(安定に把持できているか否かの判定指標),並びに接触点群の凸包から計算できるGrasp Quality値(同一の力でどの程度しっかりと把持できるかを示す指標)の2種類の指標として算出し,どの被験者でも安定に把持可能なGrasp Quality値の範囲が,約0.6以上であることを実験的に明かにした. 以上の研究成果を,雑誌論文3件,国際会議発表1件,国内学会発表3件の形で発表した.
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