2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19650050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
片井 修 Kyoto University, 情報学研究科, 教授 (50089124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 浩司 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (90214600)
塩瀬 隆之 京都大学, 情報学研究科, 助教 (90332759)
下原 勝憲 同志社大学, 工学部, 教授 (10395105)
須藤 秀紹 室蘭工業大学, 工学部, 准教授 (90352525)
野津 亮 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (40405345)
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Keywords | 情報土壌学 / コトの樹 / 風土的人工物 / ケア / コミュニティ |
Research Abstract |
「情報土壌学(Information Edaphology)」という新たな学域の基礎を築くとともに、その土壌の上で育つ「情報の樹」の概念を明らかにし、情報群の多様で豊かな生態系が構成されることによって、生命感に溢れ、自然生態系とも親和的な新たな生活世界に導くような情報の世界の構築を目的として研究を進めている。研究代表者の片井は、「情報土壌学の基礎理論の構築」について、ライプニッツの時間・空間論の立場から、パースの存在グラフやペトリネット、記号論などをベースとして検討を加えた。また川上は、「人工物とコトの樹の関連付け」について人工物工学の立場から、人工物と人間の相互インタラクションの複雑さとその定性的情報理論による分析について検討を加え、その基本構造を明らかにした。塩瀬は、「コトの樹の生育と社会や文化風土との関連性分析」について、認知科学やソフトシステム方法論などを活用しつつ、障害者とともにものづくりやデザインを行うソーシャルインクルージョンの実践活動を通して実証的な分析を行った。下原は、情報ネットワーク化や進化を含めた「社会の複雑大規模組織化とコトの樹の生育の関係」について、モノとコトの関係性デザインの視点からその深層構造を明らかにした。須藤は、美術研究者との共同研究の成果を背景として、[コトの樹のインスタレーション」の実現に向けての基礎的な分析と、社会や自然環境の中でのメディアとして「猫メディア」という斬新なアイデアを提唱し、コトの樹の具体化について基礎となるコンセプトを与えた。半田は、新たな進化プロセス構成法を構築し、「コトの樹と土壌の進化論的インタラクション」の分析法について検討を加えた。野津は、「情報土壌学と社会の連関」で重要な視点となる共感的コミュニケーションのコンセプト作りの基礎となる個人や集団の認知モデル化について検討を加えた。
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