2007 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルスベクターを用いた標的細胞選択的ジーンターゲッティング法の開発
Project/Area Number |
19650082
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
高田 昌彦 Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (00236233)
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Keywords | 大脳皮質 / 運動領野 / 前頭前野 / 大脳基底核 / 運動制御 / 行動発現 / ジストニア / 変異マウス |
Research Abstract |
本研究課題では、ターゲットニューロンの細胞体が分布する領域と線維終末が分布する領域に異なるウイルスベクターを注入し、両方のベクターに感染したニューロンでのみ目的配列が転写されるようなベクターシステムを構築することを目的としている。具体的には、次の2つの研究計画を遂行する。(1)遺伝子治療研究として、逆行性感染型レンチウイルスベクターを線条体に、アデノ/アデノ随伴ウイルスベクターを黒質に注入して、黒質ドーパミン細胞のみにカルビンディンやパーキンタンパクを強制発現させることができるか否か、また、パーキンソン病モデル動物において運動障害を抑制できるか否かを解析する。(2)分子神経システム研究として、特定の領域のニューロン群に選択的に遺伝子的操作を加え、そのニューロン群における標的遺伝子の機能を解析する。モデルシステムには、研究代表者らがこれまでげっ歯類を用いて調べてきた内側前頭前野や扁桃体のモノアミンレセプターシステムを利用する。平成19年度は、まずウイルスベクターの開発を進めてきた。現在、ターゲットニューロンの線維終末に感染する逆行性ウイルスベクターとして、狂犬病ウイルスのエンベロープタンパクをディスプレイしたHIV-1型レンチウイルスベクターに、Creリコンビナーゼ遺伝子を組み込んだ発現ベクターの作製に成功し、次に、細胞体に感染するベクターとして、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レンチウイルスにloxP配列でストップコドンあるいはGFP遺伝子を挟んだ配列と標的遺伝子用配列を組み込んだベクターを作製中である。本研究計画では、標的遺伝子として、RFP遺伝子、カルビンディン遺伝子、パーキン遺伝子をそれぞれ組み込んだベクターを作製する予定である。
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[Journal Article] Changes in the rates of the tricarboxylic acid(TCA)cycle and glutamine synthesis in the monkey brain with hemiparkinsonism induced by intracarotid infusion of 1-methyl-4-pheny1-1,2,3,6-tetrahydropyridine(MPTP):studies by non-invasive 13C-magnetic resonance spectroscopy.2007
Author(s)
Kanamatsu T, Otuki T, Tokuno H, Nambu A, Takada M, Okamoto K, Watanabe H, Umeda M, Tsukada Y
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Journal Title
Brain Res 1181
Pages: 142-148
Peer Reviewed
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[Journal Article] Neuronal specificity of α-synuclein toxicity and effect of parkinco-expression in primates.2007
Author(s)
Yasuda T, Miyachi S, Kitagawa R, Wada K, Nihira T, Ren Y-R, Hirai Y, Ageyama N, Terao K, Shimada T, Takada M, Mizuno Y, Mochizuki H
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Journal Title
Neuroscience 144
Pages: 743-753
Peer Reviewed
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