2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19650090
|
Research Institution | Gifu International Institute of Biotechnology |
Principal Investigator |
伊藤 雅史 Gifu International Institute of Biotechnology, 長寿・老化研究部, 部長 (80393114)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 英彰 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (20381717)
古川 昭栄 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90159129)
野澤 義則 財団法人岐阜県研究開発財団岐阜県国際バイオ研究所, 生体酸化ストレス研究部, 部長 (10021362)
梅村 賢 財団法人岐阜県研究開発財団岐阜県国際バイオ研究所, 長寿・老化研究部, 研究員 (10288061)
|
Keywords | SIRT1 / 神経細胞保護 / 網羅的遺伝子発現解析 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
カロリー制限は、生物の寿命を延長するとともに、脳梗塞、アルツハイマー病・パーキンソン病等の神経変性疾患の発症、進行を抑制する。最近になり、カロリー制限による寿命延長にNAD依存性ヒストン脱アセチル化酵素Sir2が関与しており、その過剰発現により酵母・線虫の寿命が延長することが示された。一方、哺乳物動のSir2ホモログであるSIRT1を過剰発現させると、ポリグルタミン凝集による神経細胞が抑制されることが報告され、SIRT1による神経細胞保護の可能性が示唆されている。さらに、カロリー制限により脳でSIRT1の発現レベルが増加することが示れている。本研究では、ラットNSE(Neuron Specific Enolase)遺伝子のプロモーターにより、ヒトSIRT1遺伝子を神経細胞特異的に過剰発現するトランスジェニック(TG)マウスを用いて、脳脊髄疾患モデルでSIRT1の神経細胞保護作用を検証するとともに、SIRT1が脳で発現を誘導する遺伝子を同定し、SIRT1による神経細胞保護の分子機構を解用することを目的とする。19年度は、中大脳動脈閉塞(MCAO)による脳梗塞モデルで検討を行ったが、TGマウスでは、正常(WT)マウスと比較して梗塞面積・梗塞体積・脳浮腫に明らかな減少は認められなかった。20年度は、1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine(MPTP)投与によるパーキソン病モデル、および胸髄切断による脊椎損傷モデルにおいて、SIRT1による神経細胞保護作用を検討する。一方、TGおよびWTマウスの海馬を用いた網羅的遺伝子発現解析も実施した。20年度は、この解析結果に基づき、定量RT-PCR・パスウェイ解析等によりSIRT1遺伝子下流の標的遺伝子を同定する。
|
Research Products
(1 results)