2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19650094
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
澤本 和延 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 教授 (90282350)
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Keywords | 脳脊髄流 / 上衣細胞 / 脳・神経 / 脳室下帯 / 発生・分化 |
Research Abstract |
1.培養上衣細胞を用いた解析:培養下にて上衣細胞を高効率に分化させる方法を確立し、神経幹細胞からの上衣細胞の分化・成熟過程を解析した。各分化段階において形態を繊毛・基底小体・タイトジャンクションのマーカー染色によって調べたところ、分化から10日で成熟した繊毛を有する上衣細胞が生じることを見いだした。このことは、脳内では生後1週間までの間に上衣細胞が繊毛を成熟させることと類似しており、繊毛成熟過程を調べるための系として適していると考えられる。また、繊毛運動を可視化するために蛍光ビーズを繊毛に付着させ、ライブイメージングによって観察したところ、はじめは細胞内でランダムに運動していた繊毛が成熟に伴い同一方向に運動するようになることを明らかにした。 2.平面内細胞極性コア遺伝子群の関与:上衣細胞の極性を制御する因子の候補としてPCPコア遺伝子群の発現を調べた結果、膜蛋白質Strabismus1、エフェクター分子Dishevelled2、受容体蛋白質Frizzled3が上衣細胞の分化過程において、強く発現することを見いだした。これらの遺伝子産物の機能を調べるためにドミナントネガティブ型変異体およびshRNAを発現する高効率レンチウイルスを作成した。これらのウイルスを生後1日のマウス脳室内に注入し生後20日で上衣細胞の形態を調べたところ、対照群に比べて差はみられなかった。この結果は、これらの遺伝子群の機能阻害が繊毛の形成自体には影響を及ぼさないことを示している。現在繊毛の極性への影響を透過型電子顕微鏡を用いた観察により詳細に解析中である。
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Research Products
(6 results)