2007 Fiscal Year Annual Research Report
Glial Cells Missing遺伝子ノックアウトマウスにおけるグリア細胞産生
Project/Area Number |
19650096
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
池中 一裕 National Institute for Physiological Sciences, 分子生理研究系, 教授 (00144527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
等 誠司 生理学研究所, 分子生理研究系, 准教授 (70300895)
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Keywords | GCM遺伝子 / ノックアウトマウス / 未分化神経幹細胞 / アストロサイト / オリゴデンドロサイト / 神経細胞 / 移植 |
Research Abstract |
glial cells missing(gcm)遺伝子はDrosophilaにおいてグリアと神経細胞間の運命決定を担う。哺乳類からは2種類のgcmホモログ(gcm1,gcm2)が単離されているが、中枢神経系における発現レベルが低く、その機能は不明な点が多い。研究代表者は、gcm1/2ダブルノックアウトマウスを詳細に解析することにより、gcm1/2遺伝子のグリア細胞さらには神経幹細胞の発生における役割の解明を目指した。gcm1/2ダブルノックアウトマウスは胎生8.5日までに致死となるため、通常の組織学的方法では胎生中期以降に分化してくるグリア細胞の解析は困難であった。そこで、早期胚(胎生5.5〜7.5日)からIeukemia inhibitory factor(LIF)依存性に、浮遊細胞塊(neurosphere)を形成する未分化神経幹細胞を培養し、さらにin vitroで神経幹細胞を誘導培養する技術を用いて本研究を行った。 本年度はまず、gcm1/2遺伝子の胎生5.5〜7.5日胚での発現を、RT-PCRにて検討した。その結果、早期胚の外胚葉(予定頭部領域)で、gcm1/2ともに発現していることが判った。gcm1/2ダブルノックアウトマウスが致死となる以前の、胎生7.5日胚のepiblastから培養下で未分化神経幹細胞、さらには神経幹細胞の誘導を行った。その結果、gcm1/2ダブルノックアウトの胎仔由来の培養では、未分化神経幹細胞から神経幹細胞への誘導が障害されていることが示唆された。さらに、誘導された神経幹細胞(neurosphere)を用いて神経細胞やグリア細胞への分化能を検証したところ、gcm1/2ダブルノックアウトマウス由来の神経幹細胞では神経細胞やオリゴデンドロサイトへの分化能は対照と変わらないのに対し、アストロサイトへの分化能が特異的に障害されていた。平成20年度には、gcm1/2ダブルノックアウトマウス由来の神経幹細胞のin vivoでの分化能を調べるため、gcm1/2double null;GFP^+のneurosphereを野生型マウス脳に移植する実験をおこなう予定である。
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Research Products
(2 results)