2007 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルス感染に起因するエピジェネティック制御と個体発生への影響
Project/Area Number |
19650102
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
八神 健一 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40166476)
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Keywords | パルボウイルス / エピジェネシス / NS / ウイルスベクター / ES細胞 / BMPER |
Research Abstract |
パルボウイルスNS遺伝子をマウスES細胞に導入するため、レトロウイルスベクター(pGCDNsam-IRES-EGFP/NS)を作製した。NSと選別マーカーおよびその後の解析用レポーター遺伝子としてEGFPを共発現できるようIRES配列をはさんで連結し、導入遺伝子の確実は発現のためにサイレンシングが起きないようprimer binding siteに変異を加えたMolony murine leukemia virus(MoMuLV)LTRを5'側に、negative control regionを除いたPCMV-LTRを3'側に付加した。作製されたウイルスベクターは、一般的な株化細胞でNS及びGFPを発現することも確認した。 また、マウスES細胞については、今後の解析を容易にするため、近交系であるC57BL/6マウス由来のES細胞を使用することとし、開発中のC57BL/6-ES細胞を用いて、キメラ形成能力や遺伝子ターゲティングの可否などの基礎的な特性解析を行った。次いで、作製したレトロウイルスベクターをマウスES細胞に導入し、EGFP及びNSの発現をFACS及びRT-PCRで確認した。 さらに、NSにより宿主細胞のBmper(=Crossvein 2)のプロモーター領域の高度なメチル化が示唆されており、sh-RNAによるBmperの抑制が細胞の発生や分化、アポトーシス感受性等に変化をもたらすかどうかを検討中である。
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