2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノバブルによる新しい遺伝子導入法の開発と末梢循環障害の治療への応用
Project/Area Number |
19650133
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
寺本 憲功 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 講師 (40294912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 啓行 九州大学, 大学病院, 講師 (10346778)
小玉 哲也 東北大学, 先進医工学研究機構, 准教授 (40271986)
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Keywords | イオンチャネル / 遺伝子治療 / 低侵襲治療 / ナノテク |
Research Abstract |
研究の目的:ナノテクノロジーを応用し難治性疾患として挙げられているバージャー病等の四肢の末梢血流障害改善を目指しイオンチャネルの機能を用いた新規低侵襲性遺伝子治療の基礎的技術を確立することを研究目的とした。 研究実施計画:リン脂質から成る2重膜に被われたナノスケールのディバイスであるナノバブルを含むハイブリッド型ナノバブル(直径数百nm程の微小気泡)中に導入遺伝子を内包させる技術を確立した。ハイブリッド型ナノバブルに超音波を照射すると外来遺伝子(心筋型ATP感受性カリウムチャネルのイオンチャネルを形成するKir6.2チャネル遺伝子)を宿主細胞内にソノポレーション法にて遺伝子導入を行った。導入操作後、電気生理学的および分子生物学的手法を用いてKir6.2チャネルが細胞内に導入され細胞膜上に発現したか否か、それらのイオンチャネルの機能と分子実体について解析を行った。ソノポレーション法による遺伝子導入後、RT-PCR法を行うとKir6.2のtranscriptが同定された。またセルアタッチ法にてイオンチャネルとして開口現象が観察され細胞膜上にKir6.2チャネル蛋白質が発現したことが示唆された。また開口確率を上昇させたKir6.2チャネルポイントミューテンションにても同様に開口現象が観察された。またチャネル発現率についてFACSを用いてリポフェクチン法と比較検討を行った。以上の結果よりソノポレーション法にてKir6.2チャネル遺伝子は遺伝子導入され最終的にイオンチャネルとして機能していることが示唆された。
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Research Products
(6 results)